5α還元酵素阻害薬、前立腺がん発症を予防、生存は改善せず/NEJM
プロペシアはそのカテゴリーを5α還元酵素阻害薬と言い、主に、男性ホルモン:アンドロゲンの主体であるテストステロンの、ジヒドロテストステロンへの変換を阻害します。このジヒドロテストステロンは、前立腺上皮細胞内の粗面小胞体上におけるPSAの産生促進因子であるため、プロペシアはジヒドロテストステロンを低下させる事で、結果として、腫瘍マーカーであるPSAの産生を低下させてしまいます。
[PDF] 前立腺がん検診受診者における男性型脱毛症治療薬フィナステ
本邦での研究によると、プロペシアを半年服用すると、腫瘍マーカーであるPSAの値は本来の値のほぼ半分になると言われています。そして、プロペシアの服用を中断すると約1~2カ月で本来のPSA値の8割に戻るとされており、おおよそ服用中断から3カ月でプロペシア投与前のPSA値に復帰すると報告されています。
プロペシアによる前立腺癌腫瘍マーカーPSAの低下、ロペシア中断後の検査値の回復に関しては、その期間を変動させる因子も想定されています。主要なものは、もともとの前立腺の大きさ、腫瘍マーカー測定時の誤差(射精、検査手技、疾患の影響など)、プロペシアに対する服用者の感受性などが影響するとされています。
「プロスカー」に前立腺癌予防効果、NEJM誌で原著論文が早期公開
腫瘍マーカーであるPSA:前立腺特異抗原が高値になるメカニズムは、前立腺を構成する細胞が、腫瘍や処置によって破壊される事によって、前立腺管内のPSAが、循環血液中に流出する事で発生するとされています。
プロペシアによって腫瘍マーカーであるPSAは本来の値より低値化しますが、男性ホルモン:アンドロゲンの影響を受けると、PSAの血中濃度は、逆に上昇する傾向が有ります。
プロペシア服用による前立腺癌腫瘍マーカーの本来の値からの低下に対する対策ですが、上述の報告を参考にすると、プロペシア服用半年経過している場合は、PSAは腫瘍マーカーとして得られた値を2倍して、評価する事が望ましいと思われます。この補正方法は、海外においてもプロペシアの様々な臨床試験から推奨されています。
男性型脱毛症(プロペシアR錠)および(ザガーロRカプセル)、前立腺肥大症 ..
また、前立腺癌のスクリーニング目的として腫瘍マーカーであるPSAを測定する場合は必ず、検診担当医師にプロペシア服用について言及するべきです。情報を提示されていなければ、検診担当医師も、腫瘍マーカーとしてのPSAの潜在的な上昇を見逃してしまう可能性が有ります。
前立腺癌の病状経過を確認されているなど、本疾患の腫瘍マーカーを頻回に計測する状況においては、プロペシアは、本疾患発生に関与する可能性の非常に希薄な薬剤ですが、プロペシアの服用自体が前立腺癌の経過を誤って確認させてしまう阻害因子にもなり兼ねませんので(例えプロペシアを飲んでいるという前提でデータをフォローされていたとしても)、やはり、プロペシア服薬の中止が望ましいと思われます。
・検査結果の報告として、「前立腺地域連携パス 医療者用」が送付されますので ..
アンドロゲンは,前立腺癌の発生に関与している.5α還元酵素阻害薬であるフィナステリドは,テストステロンがジヒドロテストステロン(前立腺の主なアンドロゲン)に変換されるのを阻害して,前立腺癌のリスクを減少させる可能性がある.
前立腺癌予防試験(Prostate Cancer Prevention Trial)において,直腸指診で正常所見を示し,前立腺特異抗原(PSA)値が 3.0 ng/mL 以下であった 55 歳以上の男性 18,882 例を,7 年間フィナステリド(5 mg/日)を投与する群と,プラセボを投与する群に無作為に割り付けた.毎年測定する PSA 値(フィナステリドの影響を補正)が 4.0 ng/mL を超えるか,直腸指診で異常が認められた場合に,前立腺生検を勧めた.参加者の 60%が,試験期間に前立腺癌と診断されるか,試験終了時に生検を受けることが予測された.主要エンドポイントは,研究 7 年間における前立腺癌の有病率とした.
副作用(臨床検査値異常変動を含む)の発現割合は0.2mg投与群で
聖心美容クリニック統括院長 鎌倉達郎は、日本美容外科学会(JSAS)理事長という責任ある立場より、美容外科をはじめとする美容医療の健全な発展と、多くの方が安心して受けられる美容医療を目指し、業界全体の信頼性を高めるよう努めてまいります。
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プロペシアの成分であるフィナステリドは元々海外では前立腺肥大の治療薬 ..
フィナステリドは,前立腺癌の発生を予防あるいは遅延させるが,こうした利益の可能性や泌尿器障害のリスクの減少は,性機能に関する副作用や悪性度の高い前立腺癌のリスク増加と比較検討されるべきである.
フィナステリド(Finasteride)は、男性型脱毛症(AGA)や前立腺肥大症(BPH)の治療に使用される薬物です。 ..
プロペシアは、健康診断の基本的な項目には影響がないと言われています。前立腺がんの判定を行う検査の場合には、影響を及ぼす恐れがあります。
前立腺肥大症患者を対象にした臨床試験(フィナステリド5 mg)
前立腺がんの発見が遅れる可能性もあるため、医師に伝えるようにしてください。
副作用(臨床検査値異常変動を含む)の発現割合は0.2mg投与群で1.5%(2/137.
前立腺がんの腫瘍マーカーを調べる検査には影響が出る恐れがあります。健康診断の検査項目を事前に調べるようにしてください。
フィナステリド:プロペシア®)などを内服しているとPSA値が低下しますので ..
また、当院では、第104回日本美容外科学会(JSAS)にて会長を努めた鎌倉達郎を中心に医療技術向上のため、院内外、国内国外を問わず様々な勉強会や技術研修会を実施しております。勉強会・研修会の実績についてはご覧ください。
(注意)男性型脱毛症治療薬のプロペシア錠(フィナステリド)や前立腺肥大 ..
プロペシア錠は医師の処方による男性型脱毛症用薬です。
医療機関でのみ処方が可能ですので、があります。
診療は簡単な問診、検査で済みます。
プロペシアはもう一つの代表的な育毛剤であるミノキシジルとの併用でそれぞれの単独使用よりも、効果が大きいと言われています。 この2つの併用による薄毛の改善報告は多く、現在では最も効果のある育毛剤の組み合わせとされています。
Q.前立腺ガンの検査を受けようと思いますが、服薬していることを伝えたほうがよろしいでしょうか? ..
プロペシアは5α-還元酵素を阻害し、男性型脱毛症の原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)*産生を抑制します。
DHTの働きは胎児期と思春期以降で異なります。胎児期には男性胎児の外性器の正常な分化という重要な役割を果たしますが、思春期以降には、男性型脱毛、前立腺肥大、ニキビなど好ましくない症状を引き起こします。
。脱毛症の治療は身近なものになってきているが、脱毛症および良性前立腺肥大症(BPH)治療に使用されるフィナステリド ..
約1~5%の頻度で性欲減退、1%未満の頻度で勃起機能不全・射精障害・精液量減少などが認められています。
[※頻度不明でそう痒症・じんま疹・発疹・血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面浮腫含む)、睾丸痛・血精液症・男性不妊症/精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等)、肝機能異常、乳房圧痛・肥大、抑うつ症状、めまいなどが認められています。]
プロペシア錠を投与中は血清前立腺特異抗原(PSA)の濃度がほぼ半減しますので、プロペシア錠投与中に前立腺ガン診断の目的で血清PSA濃度を測定する場合は、2倍した値を目安として評価する必要があります。
フィナステリドの内服では、血精液症(精液に血液が混ざること)が起こる場合があります。 5)精液量の減少
フィナステリド(Proscar、国内未承認)の予防投与は、前立腺がんの発症率を長期的に抑制するが、生存率は改善しないことが、米国テキサス大学サンアントニオ健康科学センターのIan M Thompson氏らが実施した「前立腺がん予防試験(PCPT)」の長期追跡の結果により示され、NEJM誌2013年8月15日号で報告された。フィナステリドは、テストステロンをジヒドロテストステロンに変換する2型5α還元酵素を阻害することで前立腺がんの発症を抑制すると考えられている。すでにPCPTでは、本薬により前立腺がんのリスクが24.8%低下するが、高悪性度病変のリスクは26.9%上昇することが確認され、2003年、同誌で報告されている。
PCPTは、フィナステリドの前立腺がん予防効果を検証するプラセボ対照無作為化試験。研究グループは、今回、2003年の最初の報告以降のデータを加えた最長18年に及ぶ追跡期間(2011年10月31日まで)のアップデート解析を行った。
本試験では、年齢55歳以上、直腸指診所見が正常で、前立腺特異抗原(PSA)≦3.0ng/mLの男性が、フィナステリド(5mg/日)またはプラセボを7年間投与する群に無作為に割り付けられた。
毎年1回、直腸指診およびPSA検査が行われ、7年目の検査時にPSA>4.0ng/mLまたは直腸指診で異常が認められた被験者には生検が推奨された。病変の悪性度は、Gleasonスコアが7~10の場合に高悪性度、2~6の場合に低悪性度と定義した。
1994年1月~1997年5月に1万8,880例が登録され、フィナステリド群に9,423例、プラセボ群には9,457例が割り付けられた。
前立腺がん発症率は、フィナステリド群が10.5%(989/9,423例)と、プラセボ群の14.9%(1,412/9,457例)に比べ有意に低かった(相対リスク[RR]:0.70、95%信頼区間[CI]:0.65~0.76、p<0.001)。
高悪性度前立腺がんの発症率は、フィナステリド群が3.5%(333/9,423例)、プラセボ群は3.0%(286/9,457例)であった(RR:1.17、95%CI:1.00~1.37、p=0.05)。低悪性度病変の発症率はフィナステリド群で43%抑制された(RR:0.57、95%CI:0.52~0.63、p<0.001)。
追跡期間中にフィナステリド群の2,538例、プラセボ群の2,496例が死亡した。15年生存率はフィナステリド群が78.0%、プラセボ群は78.2%であり、未調整ハザード比は1.02(95%CI:0.97~1.08、p=0.46)であった。
悪性度別の10年生存率は、低悪性度前立腺がんがフィナステリド群83.0%、プラセボ群80.9%であり、高悪性度前立腺がんはそれぞれ73.0%、73.6%であった。
著者は、「フィナステリドは前立腺がんのリスクを約3分の1抑制した。これは主に低悪性度病変の抑制効果によるもので、高悪性度病変はむしろフィナステリド群で多く、全生存率およびがん診断後の生存率に差はみられなかった」とまとめ、「PSA検査は前立腺がんを早期に発見し、死亡率の改善に寄与している可能性はあるが、低悪性度病変の過剰検出という副産物が問題となる可能性もある」と指摘している。
前立腺癌の検査を受ける際は、担当医にフィナステリド内服中であることをお伝え下さい
AGA治療は男性の脱毛の治療法で、プロペシアやザガーロといった薬などが用いられます。男性の脱毛は男性ホルモンと関連がありますのでAGA:Androgenic Alopecia:男性型脱毛症と呼ばれ、女性に脱毛の方が少ないのもうなずけます。ところで前立腺は男性の精液をつくる臓器でこれも男性ホルモンと関連があります。成人検診に含まれている前立腺がんの優れたマーカーであるPSAは4以上が精密検査の対象になるのですが、AGA治療薬を内服している方はPSAが低めに出ることがわかっており、AGA治療薬内服中の方はPSA2以上の方を精密検査の対象とすべきです。残念ながら検診をする我々が前立腺がん検診の問診でAGAの内服を必ずしも聴取していないために、検診をスルーしてしまう方がいらっしゃるのが問題です。もっともAGAの内服で前立腺がんになりやすくなるという情報はありません。
PSA検査とは、前立腺癌の有無の目安となる血液検査であり、PSA値は重傷な指標です ..
PSA:前立腺特異抗原とは上述したように、主に前立腺癌の健診的検出つまりスクリーニングに使用される、いわゆる腫瘍マーカーです。
PSAの基準値は4.0ng/ml以下で、この値を上回ると高値として認知されます。
この腫瘍マーカーは、前立腺癌の他、前立腺肥大症、急性前立腺炎などの疾患、また、前立腺生検や前立腺触診などの手技、射精などの生理現象によっても値が上昇します。
つまり、この腫瘍マーカーは高値が、全て癌を示しているのでなく、PSA高値であった場合には、前立腺癌の可能性を持って次の検査に移行する為の指標として使用されています。
PSAは、特異性は比較的低いですが、感度が非常に高いので、スクリーニングに適した検査項目と言えます。
そのため、前立腺がんの検査を受ける際には、医療機関にフィナステリドの服用事実を伝えることが必要です。 肝機能の値への影響
ところで動悸や息切れや胸痛で受診する方にAGA治療中のかたが多い印象がありますね。自律神経が敏感で、動脈の平滑筋が収縮しやすい方は、心臓や頭皮の血行障害を起こしやすいので、頭皮の血行障害、冷え性、狭心症、不整脈を持っている方が多いかもしれません。内科的な観点からすれば、EPA、葛根湯などの利用で頭皮の血行を改善することが安全な発毛補助になるかとは存じますが、保険適応は通っておりませんので念のため。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)