昨年の県薬会報、審査ニュース2月号・7月号においてハイリスク薬加算について特集し


薬剤師として、特定薬剤管理指導加算を活用することで、患者さんの安全と健康を守ることができます。特にハイリスク薬を扱う際には、適切なフォローアップとコミュニケーションが不可欠です。もし、より患者さんに寄り添った働き方を考えている場合は、職場環境を見直すことも一つの選択肢です。私たちの転職サポートサービスでは、皆さんのキャリアをサポートする情報を提供しています。お気軽にご相談ください。


いわゆる「ハイリスク薬加算」「ハイリスク加算」と言われるものです。 ..

例えば、フォシーガ®錠(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)やジャディアンス®錠(一般名:エンパグリフロジン)といった糖尿病治療薬では、患者の血糖管理や副作用に注意が必要です。SGLT2阻害薬の場合、ケトアシドーシス(体内でケトン体が過剰に生成されること)がリスクとして挙げられます。特に、患者が食事制限をしていたり、脱水状態に陥っていないか確認することが重要です。また、DPP4阻害薬では、吐き気や下痢、便秘といった軽度の消化器系副作用に注意が必要です。服用開始後の1週間を目安に、体調や食事摂取に問題がないか確認のフォローをしましょう。

特定薬剤管理指導加算1イは、ハイリスク薬を対象とする加算であり、薬剤師の責任が非常に大きい領域です。糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬やDPP4阻害薬、βブロッカーなどが典型的な例です。

フォシーガ、標準治療を受けている慢性心不全で追加承認-AZほか

重要な基本的注意】(新設)
本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。
本剤を含むSGLT2 阻害薬の投与中止後、血漿中半減期から予想されるより長く尿中グルコース排泄及びケトアシドーシスが持続した症例が報告されているため、必要に応じて尿糖を測定するなど観察を十分に行うこと。 【5.効能又は効果に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
〈2型糖尿病〉
高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の血糖降下作用が期待できないため、投与しないこと。 【5.効能又は効果に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
中等度腎機能障害患者では本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。 【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈慢性腎臓病〉
eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
【新様式】
「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること。 【6.用法及び用量】(一部改訂)
【新様式】
〈慢性心不全、慢性腎臓病
通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。 【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
〈慢性心不全、慢性腎臓病〉
2型糖尿病を合併する患者では、血糖コントロールが不十分な場合には血糖コントロール改善を目的として本剤25mgに増量することができる。慢性心不全及び慢性腎臓病に対して本剤10mg1日1回を超える用量の有効性は確認されていないため、本剤10mgを上回る有効性を期待して本剤25mgを投与しないこと。 【8.重要な基本的注意】(一部改訂)
【新様式】
〈効能共通〉
本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害のある患者では経過を十分に観察し、特に高度の腎機能障害患者に本剤を投与する際には、腎機能障害の悪化に注意すること。2型糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用している患者においては、継続的にeGFRが45mL/min/1.73㎡未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。 【8.重要な基本的注意】(一部改訂)
【新様式】
2型糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用する場合、本剤投与中は、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3カ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。 【9.1合併症・既往歴等のある患者】(追記)
【新様式】
1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び慢性腎臓病患者:
投与を避けること。ケトアシドーシスを起こすおそれがある。
【9.2腎機能障害患者】(一部改訂)
【新様式】
〈2型糖尿病〉
高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者:
血糖コントロール改善を目的として投与しないこと。本剤の血糖降下作用が期待できない。 【9.2腎機能障害患者】(一部改訂)
【新様式】
中等度腎機能障害患者:
血糖コントロール改善を目的とした投与については、その必要性を慎重に判断すること。本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性がある。 【9.2腎機能障害患者】(追記)
【新様式】
〈慢性腎臓病〉
高度腎機能障害患者:
eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者では、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性がある。また、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがある。eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

こんにちは。薬剤師の皆さんに向けたコラムシリーズの第一弾です。今回は、薬剤師としての専門的なスキルを活かし、患者さんの健康をサポートするために欠かせない「特定薬剤管理指導加算」のポイントについて解説します。このコラムでは、特に「ハイリスク薬」に関する注意点と、患者フォローアップのコツを中心にお話しします。

フォシーガ・ジャディアンス錠の製品情報概要、医薬品リスク管理計画

そして2020年、ダパグリフロジン(フォシーガ)が慢性心不全に対する効能効果の追加承認を取得しました。2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した心不全に対し、ダパグリフロジンは心血管死と心不全悪化のリスクを抑制しました(ダパグリフロジンは慢性腎臓病の適応も取得しています)。
2021年11月にはエンパグリフロジン(ジャディアンス)も慢性心不全の適応を取得しました。カナグリフロジン(カナグル)も慢性心不全患者を対象とした試験が進行しています。

(答)特定薬剤管理指導加算1はハイリスク薬に係る処方に対して評価するものであり、1回の処方で「イ」又は「ロ」に該当する複数の医薬品が存在し、それぞれについて必要な指導を行った場合であっても、「イ」又は「ロ」のみ算定すること。

心血管疾患のハイリスク 2 型糖尿病患者において、SGLT2 阻害薬は入院を要する心不

特定薬剤管理指導加算を算定する場合は、それぞれのハイリスク薬についての指導と薬歴記載がなければ算定はできませんので、必ずハイリスク薬の対象となる全ての薬剤について指導をおこない、薬歴に残しておきましょう。

特定薬剤管理指導加算(ハイリスク薬)の対象となる糖尿病治療薬ですが、具体的にどのような事を確認し、どのような指導をしたらいいのか分からない薬剤師さんのために、日本薬剤師会さんがまとめた要点を抜粋します。