加来先生に伺うSGLT2阻害薬の脱水予防と飲水に関するアドバイス


SGLT-2阻害薬はこの尿細管での糖の吸収を抑えて、そのまま尿の一緒に糖分を排泄するようにします。


✓ 糖尿病の患者さんは、シックデイのときにはSGLT2阻害薬を休薬し、体調が戻って.

*尚、フォシーガはSGLT2阻害薬と呼ばれるお薬の一つです。フォシーガが格段に有名なので薬剤名を挙げていますがこの記事の内容はSGLT2阻害薬全体を示しています。

このメカニズムにより血糖を調整するだけでなく以下の効果が期待され、糖尿病の薬としてここ数年で注目されているお薬です。

[PDF] 手術 (全身麻酔)に伴うビグアナイド系糖尿病薬の休薬について

今回は通院患者さんの背景疾患として増えてきました糖尿病のお薬の中で、特に心臓・腎臓の両者を守る効果も兼ね備えたSGLT2阻害薬についてのお話をしたいと思います。

2020年3月17日、米国食品医薬品局(FDA)は、2型糖尿病治療として使用されるすべてのSGLT2阻害薬において、術前休薬に関する添付文書の変更を承認した。

当局は、「カナグリフロジン(商品名:カナグル)、ダパグリフロジン(同:フォシーガ)、エンパグリフロジン(同:ジャディアンス)は少なくとも予定手術の3日前、エルツグリフロジン(国内未承認)は少なくとも4日前に休薬する必要がある」とプレスリリースを配信した。また、手術前のSGLT2阻害薬休薬後は血糖値を注意深く監視し、適切に管理すべき、と記している。

「患者の経口摂取が通常に戻り、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)・その他の危険因子が解決したら、SGLT2阻害薬を再開できるだろう」と当局は付け加えている。

今回の変更の承認理由は、手術により患者がDKAを発症するリスクが高まるためである。DKAの症状は、吐き気、嘔吐、腹痛、疲労感、呼吸困難など。

このほか、SGLT2阻害薬の副作用は各薬剤によって異なるが、尿路・性器感染症、低血糖、急性腎障害、会陰の壊死性筋膜炎、下肢切断リスクの上昇などが報告されている。当局は、重度の腎機能障害もしくは末期腎不全の患者、透析治療中の患者、薬物過敏症患者には、SGLT2阻害薬を使用しないよう求めた。

SGLT2阻害薬(商品名フォシーガ)は、腎臓での糖の再吸収を阻害 ..

また、上述の通り尿量が増えますので、特に夏場などは脱水予防のため水分摂取を心がけることが必要です。その際、ジュースや清涼飲料水で水分補給してしまってはせっかく余分な糖を出したのが帳消しになってしまいますので、水かお茶で水分補給をするようにしましょう。

さらに、これは前々回のメトホルミンと同様なのですが、「シックデイ」と呼ばれる、食事が摂れないほど体調が悪いときは、「ケトアシドーシス」と呼ばれる合併症リスクが上昇するため、休薬が望ましいです。少し鼻水が出る、のどが痛い、微熱がある、程度で食事は問題なく摂れる、ということであれば無理に休薬する必要はありません。

Webサイトにも掲載予定です。 分類. 成分名. 当院採用医薬品名. 術前休薬期間. 抗凝固薬. ワルファリンカリウム.

尿糖検査キットは市販されているため、ドラッグストアやインターネットから購入可能です。
フォシーガを休薬したけど、健康診断前にきちんと陰性かどうか知りたいという人は事前に確認しておくこともおすすめです。

※ 上記 4つのお薬は、”fantastic four”とも呼ばれ、SGLT2阻害薬・ARNI(エンレスト)・β blocker・ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬がそれに相当します。


同じく、保険適応は主に『糖尿病』ですので、ダイエット薬としては使用できません。 お薬の名前としては、

健康診断は自分の健康状態を詳しく知ることができる機会です。
正常な結果が出るよう、フォシーガを飲んでいる間は休薬期間に気を付けましょう。

※SGLT-2阻害薬は糖尿病薬であるが、日本糖尿病学会より提言があり休薬期間が3日であるため一覧へ掲載とした。

フォシーガは糖尿病の治療薬として使われていましたが、血糖値を下げるだけでなく腎機能を保護する効果も期待され、糖尿病の患者さんには積極的に使用されていました。

の休薬の必要性、具体的な休薬期間、腎機能との関係、ならびに緊急検査・治療 ..

最後に、これは医療者側が留意することなのですが、前回・前々回のブログで取り上げた「インスリン分泌不全タイプ」、つまり、体質的・遺伝的に血糖値を下げる物質であるインスリンを自前で作る力が弱い人に阻害薬を投与すると、前述の「ケトアシドーシス」のリスクが高まるため、慎重に投与することが重要です。私はそのような患者さんでは、インスリンの注射、あるいは体内でインスリンを作るのをサポートする飲み薬を併用するようにしています。ちなみに、インスリンは自前でたくさん作れるがそれがうまく活かせていない「インスリン抵抗性」タイプではあまりこの心配はありません。

ケトアシドーシス予防のため、食事を摂れないほど体調が悪いときはフォシーガを休薬しましょう。

また、糖尿病であれば適切な治療や指導が必要となります。
放置して取り返しのつかないことにならないよう、

・シックデイ時(急性胃腸炎や喉の痛みなどで水分や食事摂取できない状態)は、一時休薬

余談ですが、阻害薬は余分な糖の排泄、尿量増加によるダイエット効果が期待できるため、一部の自由診療クリニックなどで若年女性などをターゲットに、糖尿病ではないがダイエットをしたい、という方に向けて自費で処方されているようです。しかし、これまで述べてきたような注意点に留意し、処方に精通した医師が慎重に投与すべき薬と考えますので、私はあまり好ましくないことだと考えています。

フォシーガ錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

毎回出している「型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム」を見ると、肥満・非肥満によって薬物選択の優先順位が少し異なることがわかります。

SGLT2 阻害薬が単独では低血糖を起こしにくいのはなぜか? SGLT2 阻害薬 ..

腎性糖尿とは、腎臓の一部の機能が弱く尿中にブドウ糖が出てしまう状態のことです。
腎性糖尿となっても、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)は正常であるためほとんどの場合治療の必要はありません。
しかし、将来的にこの腎性糖尿から糖尿病に移行してしまう場合もあるため注意が必要な病態です。

[PDF] ≪消化器内科≫消化器内視鏡 前に休薬を考慮すべき内服薬

海外の論文を日本語で要約。専門家による解説や最新の国内医療ニュースなど、医療のいまが手軽にわかります。

○(2.5mg)ルセフィ錠2.5mg、5mg、ODフィルム2.5mg ルセオグリフロジン

肥満を合併する、インスリン血糖値を下げるホルモンは潤沢に出ているが、それがうまく効いていない「インスリン抵抗性」が想定される患者さんでは優先順位第位、肥満のない、インスリンを自前で作る力がもともと体質的に弱い「インスリン分泌不全」が想定される患者さんでは優先順位は下位となっています。上述の通り、「インスリン分泌不全」タイプの患者さんでは合併症のリスクが高まるため、あまり優先して投与する薬ではないのですが、日回の内服で済む血糖降下作用の高い薬ですので、やせ型の「インスリン分泌不全」タイプの患者さんであっても、適切に他の薬と組み合わせて処方することがあります。

先天性異常/出生時異常またはあらゆる他の理由で深刻であると考えられるもの。 ..

フォシーガを休薬したのにも関わらず尿糖検査で陽性と判定された場合、医療機関での血液検査が必要になります。

脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。

阻害薬は糖尿病治療のために作られた薬なのですが、近年の研究で心臓・腎臓を傷めてしまった患者さんに大きな利益をもたらされることが実証されており、最近では糖尿病がなくても心不全・慢性腎臓病を患っている患者さんに阻害薬を投与しましょう、という動きが加速しています。

[PDF] フォシーガ錠 5 mg、同錠 10 mg に関する資料

上図は阻害薬を内服した人、そうでなかった人の心臓病の発生率を比べた研究なのですが、青色の線の「」と書かれた阻害薬を内服した人達において、心臓病の発生率が内服後年、年・・・と経過するにつれてどんどん下がっていき差がついていることが伺えます。これまで糖尿病の薬でこれだけ心臓病の発生率を低下させた薬はありませんでしたので、とても大きなインパクトがありました。

その一方、休薬により血糖値が上昇する可能性はありますが、入院中は血糖測定を行い、適切に血

また2022年に日本腎臓学会からSGLT2阻害薬をどのように使うかの基準となる推奨文が出されています。

理由により、当社より、氏名及び施設名の入力を求める場合がございます ..

フォシーガを休薬しても、その後数日間は尿中への糖の排出が続くといわれています。

フォシーガ錠 5 mg、同錠 10 mg(以下、「本剤」)は、米国 ..

尚、他の糖尿病のお薬と同様、”シックデイ”と呼ばれる食事できない程体調が悪い時は、”ケトアシドーシス”と呼ばれる合併症が起こるリスクが上がる為、休薬が望まれます。

4日間の休薬は患者の負担になる可能性も…… • 当院(佐賀大学医学部附属病院)での取り決め:

このように、阻害薬は血糖降下作用のみならず、心臓、腎臓など様々な内臓にも良い働きを及ぼすことが知られており、まだ見ぬ良い効果はないかと今も研究が進んでいるとても興味深い薬なのです。