ぜいぜいしていなくても、せきだけずっと続く咳喘息というものもあります。 症状がでる ..
このような長引く咳の原因としては、ウイルス感染(いわゆる通常のカゼ)が一番多いですが、マイコプラズマや百日咳なども考えないといけなくなります。また、アレルギー性の咳や、喘息の可能性も考えなくてはいけません。
気管支喘息や咳喘息でも夕方、夜間、明け方の発作性の咳症状が出 ..
小児喘息は特定のアレルゲン(アレルギーのもと、ハウスダスト、食物など)によるものが多く、中学生頃までに一旦治ります。大人の喘息の好発年齢は40歳と言われていて、不特定のストレス(かぜ、暑さ、精神的ストレス)などがきっかけで、気管支粘膜が腫れてきます。じんましんや花粉症の体質の人は気管支粘膜も敏感であり、喘息、咳喘息になりやすいです。
咳喘息は気管支喘息の一歩手前の状態です。咳のみの症状で、気管支喘息のようなゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴を認めません。咳が出だすと止まらない、夜間の咳、明け方の咳、会話で咳、笑って咳、冷気で咳、エアコンで咳、ラーメンの湯気で咳など軽度の刺激でもせき込むのは気管支喘息同様です。咳は激しく、肋骨を打撲したり、尿失禁することもあります。30%は気管支喘息に移行しますので、咳喘息のうちに治療することが重要です。咳喘息の診断のために、問診、聴診の後、レントゲン検査で、肺がんや結核、肺炎などの怖い病気を否定させていただきます。その後、肺機能検査で肺活量や1秒量、肺年齢を測定、呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO)で気道の炎症状態を把握、モストグラフで気道抵抗を測定させていただき、気道閉塞の状態を検査します。また、血液検査で、アレルギー検査をさせていただくこともございます。
治療的診断:咳喘息・アトピー咳嗽・副鼻腔気管支症候群8 より続く。 ..
■慢性副鼻腔炎と気管支拡張症を伴ない、湿性咳嗽を示す慢性咳嗽です。
■粘液線毛輸送系に最も大事な線毛細胞の線毛運動が障害されている場合や、
■小児期の肺炎の後遺症などによって生じることがあります。
■びまん性汎細気管支炎 ( Diffuse Panbronchiolitis: DPB ) は副鼻腔気管支症候群の特殊型と
位置付けられています。
■喀痰を伴なう慢性咳嗽、運動時・労作時の呼吸困難
■聴診:中から下肺野に肺雑音を聴取します
■アトピー性素因:なし
■両側肺野にびまん性に粒状陰影が散在しています。
■進行例では、気管支拡張像や下肺野のブラ(肺嚢胞)
■閉塞性換気障害(一部は混合性肺機能障害)
■肺活量は正常だが、1秒率や1秒量の低下
■正常肺機能
■血液ガス:低酸素血症をみとめます
■胸部CT検査
両肺野のびまん性小葉中心性粒状陰影
■血液検査
寒冷凝集素価の高値、血清IgA高値
■気道過敏性:なし
■咳感受性:なし
■14員環マクロライド系薬剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)が中心
■マクロライド少量持続療法で改善することが多いが、一部に難治性の例も認められる。
ステロイド吸入は気道粘膜の炎症を抑えるものですので、完全に咳が止まるまで1-2週間かかることがあります。はじめの2-3日咳止めを併用することもあります。
気管支炎|ひがしまつど小児科 松戸市 東松戸駅 予防接種 乳幼児健診
気管支喘息はゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴を感じる場合と咳が主症状となる場合があります。咳が出だすと続く、話をすると咳き込む、走ると咳がでる、夜間ふとんにはいると咳が出る、アルコールを飲んだ後に咳が続くなどのお話から気道が過敏になっていると判断し、丁寧な聴診、胸部レントゲン、肺機能検査、呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO)、気道抵抗(モストグラフ)、血液検査から気管支喘息と診断できます。外来で処方させていただき、自宅で毎日できる簡単な吸入薬(吸入ステロイド)が有効ですが、吸入方法がきわめて重要ですので、吸入方法もご説明させていただきます。ステロイドと聞くと副作用が心配となる方もいらっしゃいますが、内服ではありませんので、糖尿病や骨粗鬆症、免疫低下などの全身性の副作用を心配する必要はありません。患者様によっては、声が枯れるとおっしゃる方もいらっしゃいますが、吸入ステロイドの種類を変更することで、声枯れも改善することが多いと思います。呼吸器専門医およびアレルギー専門医である私自身が吸入ステロイドを吸入しておりますし、家族も吸入しております。
咳はさまざまな疾患の症状として、さらに薬剤の副作用として現れることがあります。しかしながら、咳がなかなか止まらない場合、原因疾患が曖昧なまま漫然と鎮咳薬、抗炎症薬、抗生剤が投与されてしまい、その結果、ときに生命に危険が及ぶような疾患が見逃されることや、咳によって生活の質が著しく低下することがあります。今特集では、長引く咳の原因と対応について、最新情報も含めて、筑波大学医学医療系臨床医学域呼吸器内科教授の檜澤伸之氏に解説していただきます。
小児の気管支喘息発作にクラリスロマイシンは有効か? [アメリカ編]
吸入ステロイドを最大量使用しても発作を繰り返す患者様には、以前は経口ステロイドを必要最小量だけ処方させていただきました。このような難治性喘息の患者様には、生物学的製剤という医療最前線の治療もクリニックで可能です。血液検査での好酸球、lgEというアレルギーの数値と、呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO)の値から、ヌーカラ、ファセンラ、ゾレア、デュピクセントなどの生物学的製剤を検討します。高価な治療になりますので、高額療養制度の利用をご相談させていただくこともございます。
■アトピー性疾患を持っておられる方、過去にもっておられた方及び、今後発症する可能性のある方に認められ、8週間以上続く乾性咳嗽を示す。
■咳喘息と異なり、中枢気道に異常を認める病気です
■喘鳴なし、呼吸困難なし
■咳嗽:夜間(特に就寝時、夜中から早朝、起床時などに多い)
冷気や暖気の吸入、受動喫煙、エアコンの風、線香の煙、化粧・香水、電話、運動など
■聴診:異常なし
■血液検査:アトピー性素因(末梢血好酸球数、血清IgE値、特異的IgE抗体)が陽性
■肺機能検査:異常なし
■気道過敏性:認めない
■咳受容体感受性の亢進を認める
■抗アレルギー薬(ヒスタミンH1遮断剤)
■ステロイド吸入薬あるいは内服薬
■長期的治療は不要である。咳喘息のように、気管支喘息に移行することはない。
クラリスロマイシンは小児の喘息発作に有効か? [ギリシャ編] ..
一般の鎮咳薬(コデインリン酸やデキストロメトルファン)などは延髄の咳中枢を抑制しますので咳は止まりますが、気道の炎症を治すことはできません。鎮咳薬を中止すると咳がぶり返すことが多く、ながびく咳の根本治療とは言えません。咳止めを長期間服用すると、分泌物が肺胞内にたまり肺炎に至ることがあります。
咳ぜんそくの治療 気管支喘息と同じように、通常の風邪薬や抗生物質、咳止めは効きません。 咳に対しては気管支拡張剤の吸入が有効です。
間質性肺炎や肺線維症は、肺が線維化といってかたくなる疾患です。初期には軽度の咳や階段昇降時の呼吸困難を感じ、進行すると呼吸不全に陥ります。間質性肺炎の原因には、関節リウマチなど膠原病に伴うもの、アスベストの吸入によるもの、薬剤の副作用によるもの、カビや鳥類の糞や羽を吸入して発症する過敏性肺炎が慢性化したものなど、原因は様々です。原因不明ですと特発性と診断されます。特発性の中でも特発性肺線維症は、初診時からの平均寿命約5年ともいわれているほど進行性で予後不良の疾患です。しかし、原因によって対処法が変わりますので、まずは原因を探すことが重要です。
咳がひどいカゼの患者さんが増えています。マイコプラズマにも注意
■中枢気道から末梢気道に至る広範囲に、アレルギー反応に関与す
る好酸球が出現しています。
■主体は気道平滑筋の収縮です。咳受容体の感受性はありません。
■原則的に乾性咳嗽
咳嗽のでる時間帯:ほとんど夜間(特に、就寝時、夜中から早朝、起床時などに多い)
咳嗽の誘因
冷気や暖気の吸入時、受動喫煙、線香の煙、香水・化粧品、会話、電話、運動など
■喘鳴(ヒーヒー、ゼーゼーなど)や呼吸困難発作は認めない
■アトピー疾患(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚 炎、蕁麻疹)の家族歴が認められる(40-100%)
■聴診:呼吸音は正常。しかし、頑張って息を吐いてもらうと咳が 出やすい
■胸部XP:異常なし
■血液検査:アトピー素因の検査(末梢好酸球数、血清IgE値、特異 的IgE抗体が陽性のことが多い)
■肺機能検査:肺活量や1秒量、1秒率は正常。末梢気道障害の指標 が低下することがある
■気道過敏性:軽度亢進のみ
■気道可逆性:軽度認められるのみ
■気管支拡張剤
■ステロイド剤(吸入、経口剤)
■長期管理:咳喘息患者さんの約30%(10-40%)が3年くらいで 気管支喘息に移行することがある
■吸入ステロイド剤の早期導入、長期管理が必要
使用される場合は、アジスロマイシンやクラリスロマイシンといった薬剤が用いられることが多いです。
当院ではアズマネックス(100μg)を1日3回各2吸入ずつ(計600μg)吸入していただきます。1本60回分ですので10日分になります。咳が少しでも残っているときは、気道の炎症が完治しておりませんので1ヶ月程度継続することをおすすめします。咳そうに関するガイドライン2版では、咳喘息が喘息に移行するのを防ぐため、2年間は吸入を継続することが推奨されています。
慢性咳嗽の原因疾患として、本邦では約半数を占める。診断基準は ..
気道には繊毛があり、繊毛運動で異物を外に出し、異物を絡め取った粘液が痰となり、咳によって排出されます。咳は本来、感染などによって気道内に貯留した分泌物や吸入された外来異物を気道外に排出させるための生体防御反応なのです。咳が出るメカニズムとしては、気管支の気道壁表層に分布する知覚神経終末(咳受容体)が機械的あるいは化学的に刺激されると、そのインパルスが迷走神経求心路を介して、脳の延髄にある咳中枢に伝達され、咳嗽反射が引き起こされると考えられています。
2012年に発刊された日本呼吸器学会編『咳嗽に関するガイドライン第2版』では、咳はその持続期間により、3週間未満の「急性咳嗽」、3週間以上8週間未満の「遷延性※咳嗽」、8週間以上の「慢性咳嗽」に分類されています。急性咳嗽の原因の多くは感冒を含む気道の感染症ですが、咳が続く期間が長くなるほど、感染症以外の原因で咳が出ている可能性が高くなります。したがって、ほかの原因をしっかり見極める必要があります(図2)。
※遷延性=なかなか治らずしつこく続く状態
クラリスロマイシンは、エリスロマイシン無効例のみ使用する。 喉頭アレルギー
慢性閉塞性肺疾患(COPD)(肺気腫および慢性気管支炎)では、肺の中で酸素と二酸化炭素の交換をする肺胞という組織が溶けていき、呼吸する面積が減少します。原因のほとんどはタバコやPM2.5などの大気汚染です。咳や痰、階段昇降時の呼吸困難を認め、進行すると呼吸不全のために酸素療法が必要となります。外来で処方させていただき、自宅で毎日吸入できる簡単な吸入薬(気管支拡張薬や吸入ステロイド)と禁煙で改善が望めます。
抗ヒスタミン薬とクラリス少量持続療法を追加したところ、痰も改善した。 最終診断: 気管支喘息+副鼻腔炎、後鼻漏
当院ではアズマネックス(100μg)を1日3回各2吸入ずつ(計600μg)吸入していただきます。1本60回分ですので10日分(3割負担で750円程度)になります。咳が少しでも残っているときは、気道の炎症が完治しておりませんので1ヶ月程度継続することをおすすめします。
[「クラリスロマイシン(CAM)【内服薬】]を「好中球性炎症性気道疾患」
2.咳の割には喘鳴が著しくない→非定型性肺炎(マイコプラズマ肺炎、レジオネラ肺炎)、過敏性肺臓炎(カビなどによるアレルギー)
14員環マクロライド系薬剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)が中心 。
百日咳は百日咳菌の感染により長期間咳が続きますが、咳喘息と異なり息を吸うときに独特の狭窄音が聞こえます。咳喘息では吐くときにピューという気管支狭窄音が聞こえます。百日咳の診断は喉をこすって細菌を培養したり、血液検査を2回行う必要があります。子供の百日咳は息を吸う時の音が「犬の遠吠え」様だったり、咳き込んで吐いてしまうなど特徴的であり、血液検査を行わずに診断できますが、成人の場合は症状がはっきりしないため、抗生物質を処方して効果を見ます(診断的治療)。抗生物質が無効の場合は咳喘息と考えます。
咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが ..
過敏性肺炎は、カビや鳥類の糞や羽を吸入して発症するアレルギー性肺炎で、夏型過敏性肺炎(住居のカビを吸入して発症)や鳥関連過敏性肺炎(現在の鳥飼育での発症だけでなく、隣人の鳩飼育、羽毛布団の使用、公園、神社、駅、庭に飛来する野鳥や野鳩の集団棲息、鳥の剥製や鶏糞肥料の使用など間接および無自覚の抗原曝露で発症)が代表的です。 咳や歩行時の呼吸困難を感じますが、かぜが長引いていると患者様は考えてしまうことも多いので、専門医による検査が重要です。
喘息とマイコプラズマ感染症の関連性と治療について | 希望が丘
慢性咳嗽の原因はいろいろですが、最初に考えなくてはならないのは命に関わるような病気です。それに加えて、8週間を超えて起こってくるような感染症も見極めが重要です。結核、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、心不全、気管支拡張症などがそれに当たります。
まず胸部X線写真で肺炎や肺がんなどの器質的疾患を除外します。がんはがんの治療、結核は抗結核薬、間質性肺炎はステロイド薬などで治療します。心不全で慢性的に心臓が悪くても咳が出る場合があり、肺に水がたまってくるとゼーゼーヒューヒューといった喘息と似たような喘鳴が出ます。喘息だと思って治療すると心不全がかえって悪化してしまうこともあります。胸部X線写真を撮って、心臓が肥大していれば心不全を疑います。
さらに、呼吸機能検査によって典型的な喘息、COPDや間質性肺炎がないことを確認します。そのうえで、患者さんごとに慢性咳嗽の原因を考えていきます。血液検査も必要で、白血球数とその分画などが調べられます。
咳の治療薬は、原因とは無関係に中枢レベルで咳を抑制する非特異的治療薬である中枢性鎮咳薬と、疾患特異的な治療薬に分けられます(表1)。問題なのは、身体所見や胸部X線写真、呼吸機能検査で異常が見つからずに長期に続く咳の場合、原因疾患が曖昧なまま漫然と中枢性鎮咳薬、抗炎症薬、抗生剤が長期に投与されることです。たとえば、8週間を超えた咳で考えなければならない疾患に咳喘息があります。これは喘鳴や呼吸困難を伴わず慢性の咳だけを症状とする喘息の亜型で、呼吸機能検査をしても異常が認められませんが、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬が有効です。一方、日本における多くの報告で咳喘息は慢性咳嗽の原因疾患としてもっとも頻度が高いことから、特に呼吸器疾患の診療が専門でない医師は、8週間を超えている慢性咳嗽に対して胸部X線検査や呼吸機能検査を実施せずに咳喘息と診断し、吸入ステロイド薬を安易に投与してしまうことがあります。実は結核であったような場合には、原疾患の悪化につながる可能性もあります。実際、吸入ステロイドでも咳が一向に改善せず大学病院にこられる患者さんのなかにはこのような患者さんもいらっしゃいます。