筋肉は常に[つくる⇔壊す]を繰り返していているため、材料となることに。
ヒトの睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠という質的に異なるふたつの状態で構成されています*3。レム睡眠は“Rapid Eye Movement”(眠っているときに眼球が素早く動くこと、REM)からこのように呼ばれています。図3には健常成人の典型的な夜間睡眠パターンが示されています。寝入りばなから90分ほど深いノンレム睡眠が続き、その後約90分周期でレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返し出現します。レム睡眠は睡眠の後半から起床前にかけて増え、この時間帯は心身ともに覚醒への準備状態になるといわれています。
表1に2つの睡眠パターンの違い*4を示しました。ノンレム睡眠では大脳皮質を集中的に冷却し休養を取らせます。頭は深く眠っていますが、筋肉はそれほど緩んでおらず、どちらかというとパソコンの“スリープモード”に近い状態です。一方レム睡眠では主にからだを休めており、筋肉が弛緩してエネルギーを節約します。パソコンで言えば完全な“オフラインモード”。夢を見るのは主にレム睡眠中です。またレム睡眠中は自律神経系が交感神経優位となり血圧や脈拍が変動しやすい状態となります。
睡眠全体の75%を占めるノンレム睡眠(深い眠り)は、主に筋肉や骨の成長と ..
表1に2つの睡眠パターンの違い4)を示しました。ノンレム睡眠では大脳皮質を集中的に冷却し休養を取らせます。頭は深く眠っていますが、筋肉はそれほど緩んでおらず、どちらかというとパソコンの“スリープモード”に近い状態です。一方レム睡眠では主にからだを休めており、筋肉が弛緩してエネルギーを節約します。パソコンで言えば完全な“オフラインモード”。夢を見るのは主にレム睡眠中です。またレム睡眠中は自律神経系が交感神経優位となり血圧や脈拍が変動しやすい状態となります。
③ 免疫力を向上させる
図2は、睡眠時間が短いほど風邪に罹りやすいことを示しています*2。免疫系は多彩な免疫細胞や物質から成り、それぞれが役割分担して複雑なシステムを確立しています。免疫システムの主力として感染やがん細胞に立ち向かうTリンパ球の活動は夜間に活発になります。睡眠前から睡眠期前半にかけて多く分泌されるメラトニンは胸腺に作用してTリンパ球をたくさん作らせるため、十分な睡眠を取れていないと免疫システムも十分な威力を発揮できなくなります。
松果体とメラトニン (Neurological Surgery 脳神経外科 23巻10号)
② 疲労回復を早めアンチエイジングを促す
睡眠中のホルモン分泌のパターンも、心身のメンテナンスに深く関わっています*1。図1を見てください。寝入りばなに多く分泌されるのは成長ホルモン。筋肉、骨、内臓、皮膚などのダメージを修復し、疲労回復に導く重要なホルモンです。アンチエイジングホルモンとも言われています。「寝る子は育つ」のみならず、「寝るオトナは若返る」。一方、眠りの前半部分から増えるのがメラトニン。メラトニンには抗酸化作用があり、がんや老化を抑えるはたらきがあります。そして、起床前から日中の活動に備えて増えるのがコルチゾール。睡眠不足はこのようなホルモンの分泌リズムを乱し、心身の不調の原因となります。
血中のメラトニンは松果体を摘出すると消失することから,唯一松果体で作られたメラトニンが血液や髄液により脳の各部や全身に運ばれるとされている.松果体には他にvasotocinというoxytoxin vasopressinに似たpeptideも存在することから,これらも分泌されると考えられている65).脳内ではメラトニン作用のtargetは視床下部,脳幹と考えられており2),また,メラトニンは胎盤を通過し母乳中に放出されて胎児と性機能に影響を与えるという52).ヒトにメラトニンを投与するとパーキンソン病のtremorやrigidityの軽減効果がみられ,sleep-inducing effect,REM睡眠の延長を生じることなどが解ってきた1).
筋肉を育てる。大脳や神経の働きを育てる。 ②脳の発達をサポートする。睡眠中 ..
メラトニンの組織分布をさぐる手がかりとして,メラトニン形成酵素のHIOMT(hydroxyindole-O-methyltransferase)はメラトニン存在部位を示す極めて特異的なマーカーである.この酵素は松果体,松果体由来の腫瘍や松果体以外の網膜,瑠歯類のHarderiangland,脳室脈絡叢にも存在する.一方メラトニンは免疫組織科学的方法で網膜のouter nuclear layer,視神経及び交叉,視交差上核に認められる9).中枢神経以外ではメラトニンは食道,胃,十二指腸,盲腸,大腸,直腸などのgastrointestinal tractにも存在する10).
1954年KitayとAltschuleは松果体腫瘍と生殖機能について松果体はantigonadal substanceを分泌しているが,腫瘍によって松果体実質が破壊されると性早熟となり,松果体の実質腫瘍では分泌過多となり,性機能不全になるとした謝.それらの松果体と生殖機能との関係が注目される約40年前に,動物学者McCordとAttenは松果体の分泌物がオタマジャクシの形態発生に影響を与え,松果体エキスを投与すると30分後に半透明になることを発見した39).1950年Lernerらはこの皮膚の色を淡くする松果体エキス中の成分がヒトの白斑(vitiligo)とも関係あると考え,その同定の研究を始めた.20万頭の牛松果体を集め,4年間かけ分離.精製しこの物質がカエルの皮膚のメラニン保有細胞のメラニンを凝集させて,皮膚の色を薄く(退色)させる作用があることから,メラトニン(melatonin,MLT)と命名した33)上メラトニンの同定には種々の方法が考えられて来たが,初期のbioassay法からspectro.photofluometry法gas chro-matography法’radioimmunoassay法への変遷がある(Table 1)37).
成長ホルモンは、成長期に身長を伸ばし骨格を形成したり、骨と筋肉を丈夫にしたりします。 ..
フランスの哲学者René Descartes(1596-1650)はDe homine(人間論,1662年)の中で精神.運動機能で松果体と脳室が極めて重要であるとしている.即ち松果体は魂の座で,人体を支配する中心であり,松果体は脳室内のanimaの精気の流れをコントロールするとした.De homineの中でFig.1のように物体ABCからの光は目の中に入り,網膜上に視覚像をつくりそこから視神経を示す内腔のある管によって,脳室の壁と結合しているとした.管からのメッセージは霊魂精気として脳室を通過し,西洋梨の形をした松果体(H)に至る.この松果体から運動刺激が生じ神経に送られ,腕の筋肉へ至る.求心性と遠心性の要素があり反射の基本的理論をみる.Des-cartesのこの考え方は単に松果体が脳の正中深部にある神秘的なものとしての位置づけから発展したものであろうが,反射回路としての説明は別として奇しくも光覚刺激と松果体とを結びつけた点は,何らかの因縁めいたものを感ずる14).
メラトニン自体に抗酸化作用があることは広く知られており、がん患者が抗がん剤と併用したり、心不全患者が治療目的でメラトニンを服用することが増えてきています。今回の研究は、プロスポーツ選手を対象にメラトニンの効能を検証した比較的珍しい内容ですが、その結果を見るとメラニンの持つ抗酸化作用が明らかにされていました。メラトニンの持つ効用の範囲を広げてくれた研究と言えます。
夜に浴びる光は、体内時計のズ. レを大きくします。 身長を伸ばしたり、筋肉を増やしたり、身体. や脳の疲労を取り、治してくれるのが「成長.
では、152人の男子サッカー選手を対象に、メラトニンの効果をプラセボまたはメラトニンなしと比較した8つの研究を取り上げ、メラトニンの効果について検証しています。メラトニンの投与量は5~8mg、比較検討する項目として、酸化ストレス、炎症性マーカー、血液検査からわかる筋肉損傷レベルなどを調べています。
また、昼間のリズミカルな筋肉運動(歩行、咀嚼、呼吸)で増加します。
メラトニンは、睡眠を誘導するホルモンとして知られており、サプリメントとしても広く使われています。メラトニンの働きには、睡眠誘導の他に、抗炎症作用、酸化ストレスの軽減、身体パフォーマンスへの影響があることも報告されています。
☆筋肉を緊張させ、スッキリした顔つきとシャキッとした姿勢になれる
以上の結果から著者は、「運動セッションの直前または最中に抗酸化物質を急性摂取すると、倦怠感の遅延や回復期間の短縮などの有益な効果が得られ、筋肉の損傷と酸化ストレスマーカーを抑制する可能性がある」と結論づけている。
メラトニンを分泌するのは脳の松果体と呼ばれている部分。 松果体は網膜が受ける ..
健康な男性21人(21±6歳)を対象とする研究で、タウリン50mg/kg/日の介入によるパフォーマンスの向上、筋損傷と酸化ストレスの軽減を報告していた。ただし、炎症反応の抑制効果は確認されなかったという。
メラトニンは催眠作用を持つことから「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、脳の松果体から ..
以上、主に運動との関連について記されている箇所を部分的に紹介したが、本論文ではメラトニンの生理や、メラトニンと関連の深い神経伝達物質であるセロトニンについても詳述されていて、それらの理解に役立つ。
激しい運動をすると筋肉が部分的に損傷し炎症を起こした状態になり、痛み(筋肉痛)を伴います。 ..
レビューの結論としては、「報告されている研究は全体的に運動プロトコルのバリエーションが大きく、またサンプルサイズが小さく、評価している酸化ストレスマーカーが異なる」といった解釈の限界点を挙げて、結果に一貫性が欠くことを述べている。そのうえで、「今後の研究では、さまざまなカテゴリーの競技にわたるより多くのアスリートを対象に、メラトニン摂取の安全な投与量・方法を検討する必要がある」とまとめられている。
BCAAは筋肉の材料でもありますが、筋肉のエネルギー源ともなります。 運動前 ..
一方で、10名の長距離自転車競技選手(25.0±4.0歳)に対し、トライアルの15分前に5mgのメラトニンまたはプラセボを摂取させ、32.2kmのタイムトライアルで比較した結果、パフォーマンスに有意差は認められなかったとする結果も存在した。
すべての消化管は筋肉からできているので、食べると筋肉運動が始まり熱を発生させる。
その結果、5つの研究では、スポーツ練習後の酸化ストレスがメラトニンと関連して減少することがわかりました。3つの研究では、運動によって生じる炎症性反応に改善がみられました。さらにクレアチンキナーゼ(CK)値と乳酸脱水素酵素値で評価した筋損傷の程度は、3つの研究で減少していました。
メラトニンが引き金となって成長ホルモンの分泌が促進され、骨や筋肉が成長する。特に睡眠中に多く分泌されるため「寝る子は.
1件は、身体的に活発な男性24人(20.3±0.71歳)を対象とする研究で、メラトニン100mg/日の介入が細胞外および細胞内の酸化を防ぎ、酸化的ダメージから骨格筋を保護するとしていた。もう1件は、身体的に活発な男性14人(プラセボ群28.43±4.39歳、メラトニン群26±6.03歳)を対象とする研究で、メラトニン20mg/日の介入が抗酸化レベルの改善し、高強度のトレーニングによって生じるダメージに対する有益な効果をもたらすとしていた。
また、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌促進効果により、質の高い睡眠 ..
いくつかを具体的に挙げると、例えばアマチュアアスリート20名を対象にメラトニン(3mgを3日間で5錠)またはプラセボを摂取させ、高度640mから3,393mへの50kmの登山による尿8-OHdGを比較したところ、メラトニン群で酸化ストレスの上昇抑制と筋肉のダメージ抑制が観察されたという。
Dクリニックでは、ホルモン補充療法としてテストステロンの筋肉注射に対応しています。
介入に用いられたサプリメントは、メラトニンが2件で、他の5件はそれぞれ異なり、ザクロ果汁、タウリン、ブルーベリー、コエンザイムQ10、オートミールが各1件だった。
ちなみにトリプトファンが含まれるたんぱく質は、筋肉の発達・回復に必要 ..
ヒトの運動誘発性酸化ストレスに対するメラトニン摂取の効果を検討した研究が複数報告されている。それらはメラトニン摂取のタイミングが異なる。エクササイズの前に摂取した研究が7件、就寝前の摂取が4件あり、その用量、運動の種類・強度・期間・実施時間・トレーニングレベルも異なる。
サプリメントも効果があるとされているのでご紹介します。 ・メラトニン
松村圭子(まつむら・けいこ) 日本産科婦人科学会専門医。2010年、成城松村クリニック開院。著書に「10年後もきれいでいるための美人ホルモン講座」(永岡書店)「女性ホルモンを整えるキレイごはん」(青春出版社)など多数。モバイルサイト「ルナルナ」顧問医。
睡眠障害や不眠症に効くとされるメラトニンが有効ですが、人間の体内で分泌される ..
サプリメントでメラトニンを摂取することもできますが、自己判断で摂取せず医師の指示の下適切な用量で取り入れるようにしましょう。
きちんと肩や腕の力が抜けていると、胸まわりの筋肉も簡単に緩めることができます。 ..
このシステマティックレビューは、PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-analyses.システマティックレビューとメタ解析に関する優先報告項目)に則して実施された。検索に用いた文献データベースは、Web of Science、Medline、PubMed、Sport Discusという四つ。2011年1月1日から2021年1月1日までに、英語またはスペイン語で発表され、全文が公開されている論文を検索した。検索キーワードとして、筋力トレーニング、筋力、炎症、筋肉の損傷、酸化ストレスなどを設定。2名の研究者が独立して検索を行った。