徹底検証!スピードコブラVSダイナシンク〜速く踏めるのはどっち?


少し前にはなりますがフットペダル、ハイハットスタンドともにTAMAの新型スピードコブラ(HP910LWN)に変更しました。


【ドラム】TAMAのSpeed cobra910ツインペダルを開封していくよ

2021年に限定発売されたSpeed Cobra 910 BLACKOUT SPECIAL EDITIONとの違いはシリーズが異なり、910はフラッグシップモデルであるということ。

Speed Cobra 310 Black & Copper -Limited Product-は910シリーズのコストパフォーマンスモデルという位置付けのシリーズです。

スピードコブラ#Speedcobra #ドラム#ツインペダル#レビュー

いきなり核心に迫る内容について触れたいと思いますが、スピードコブラとダイナシンク…どちらが速い高速連打が踏めるかというと物理的にダイナシンクの方が速く踏めます。通常のコブラコイルよりもスプリングの張力の強いシンクコイルとダイレクトドライブの相乗効果によってスピードコブラ以上に足への疲労感が少ないのも特徴です。

Speed Cobraは、ロング・フット・ボードならではのアクションと軽快なスピード感を非常に高いレベルでバランスさせています。踏み位置への対応を幅広く行えるのも魅力で、先端を使った細かいフレーズや、中央から手前側を使い、オープン気味にビーターを大きく返す奏法などの使い分けで、ダイナミクス豊かな表現を楽しめます。またブタジエン樹脂を採用したビーターが標準装備されていますが、シャープなアタック感と締りのある音色、さらにピタッと打面に吸いつくタッチが心地良く、連打の細かいツブ立ちを気持ちよく表現できます。

SPEED COBRA 910 DRUM PEDAL BLACKOUT SPECIAL EDITION

愛用する910シリーズをとても気に入っていた私にとって910シリーズこそが「スピードコブラ」であり、廉価版の310シリーズはわたしの中で「スピードコブラではない」という認識でした。

この310シリーズは紛れもないスピードコブラであり、910の単なる下位互換ではなく310という910と異なる別のコンセプトを持った素晴らしいペダルでした。

タマ(TAMA) スピードコブラ 910 ツインペダル HP910LWZB

600シリーズが2015年8月まで生産されていた旧アイアンコブラの設計思想を受け継いだ上でパワーグライドとローリンググライドという異なるアクションの切り替え機能を加えた「リファイン旧アイアンコブラ」だとするなら、この310シリーズも2015年8月まで生産されていた旧スピードコブラに200シリーズのアイデアを加える事で良い意味でのラフさ、扱いやすさが加わった「リファイン旧スピードコブラ」といった感じでしょうか。

元々ヒンジ部の精度、耐久性に優れたスピードコブラ、アイアンコブラは他社メーカーのペダルと比べて横ブレの心配が全く無いのでヤフオク等の中古市場でも「使える中古品」が多く出回っています。


HP910LSW/スピードコブラペダル / TAMA(タマ)【フットペダル】

スピードスターベアリングを装着したスピードコブラならダイナシンクの反応速度に勝てるのか!?そんな淡い期待をチェーンドライブ愛好家は抱かれるかと思いますが、私は最新型のスピードコブラツインペダルに改造を加え、スピードスターベアリングを取り付けています。未取り付けの純正のスピードコブラよりも演奏時の足へのボードの吸い付きは自然な感覚を維持したまま向上します。私達チェーンドライブ好きが求める絶妙なタイミングで戻って来てくれるので意識せず自然体で演奏出来るので私にとってはダイナシンクを使用するよりもスピードコブラにスピードスターベアリングを装着した状態が1番演奏しやすかったです。

TAMA SPEED COBRA 910 シングルペダル HP910LZB

現910シリーズ、310シリーズというのは旧スピードコブラが持ち合わせていた高速連打に対する精密機械のような精度の高い追従性とチェーンドライブ特有の足に馴染む適度なラフさというこの相反する複雑な要素を二分し、それぞれに一点特化させた印象に私は感じます。

【TAMA HP200PTW】こんな調整が出来るよ&レビュー!

現行910シリーズがエクストリームメタルドラマーに向けての究極のチェーンドライブペダルの提示だとするなら、310シリーズは旧スピードコブラが持っていた精密さ、軽快さの中に良い意味での遊び、ラフさを加えて演奏者側のインスピレーションをかき立ててくれる「シンプルなペダル」であるという事です。

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しかしながらボードの吸い付きの速さだけでいえばダイナシンク>スピードコブラ(スピードスターベアリング有り)>スピードコブラになります。自然なフィーリングよりも機械的反応速度で優劣を付けるのであれば、スピードスターベアリングを付けたとしてもスピードコブラの機械的反応速度がダイナシンクよりも速くなる事は物理的にありません。しかし、機械的反応速度が必ずしも良い演奏に直結するわけではございません。かの有名なジョジョメイヤーが彼のモデルのペダルに機械的反応速度に優れたダイレクトではなく、最も反応速度が遅いはずのベルトを使用し、高速プレイを演奏していることは皆さんご存知かと思います。彼にとって機械的なアクションの速さよりも自分のフットワークのタイミング、フィーリングにフィットするペダルこそが自分にとってベストなペダルだからです。自分の足にフィットする反応速度、グルーヴ、出音のトーン…全てを吟味した場合、私はダイナシンクではなくスピードコブラをチョイスします。これは長年に渡り、コブラシリーズを使用し、チェーンドライブに足が馴染んでいるというのも大きいかと思います。

Speed Cobra 910 vs Speed Cobra 310 - Test Comparison.

Iron Cobra

-Power Glide Model-
HP900PNBK(Single) ¥33,000(税込)
HP900PWNBK(Double) ¥77,000(税込)

-Rolling Glide Model-
HP900RNBK(Single) ¥33,000(税込)
HP900RWNBK(Double) ¥77,000(税込)

【ドライヴ方式】ダブル・チェーン・ドライヴ
【カム】パワー・グライド:偏心、ローリング・グライド:真円
【調整箇所】スプリング・テンション、 フット・ボード・アングル、ビーター・アングル
【付属品】専用ハードケース

製品ページ:
お問い合わせ:星野楽器販売(☎0561-89-6900)

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ダイナシンクの踏み込みの軽さと戻りの速さは魅力的だが、もう少し踏んだ感が欲しい!スピードコブラに寄せたい!という方はビーターをスピードコブラ用に変更する事で解消されると思います。ダイナシンク純正のビーターからスピードコブラのアキュストライクコブラビーターに変更する事でビーターが当たるタイミングが変わり、純正ビーターの時よりも深く踏み込めるようになります。出音に関してもアタックが明瞭になるので、メタルコア、ジェント系のドラマーさんは是非お試し下さい。

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Speed Cobra
HP910LNBK(Single) ¥33,000(税込)
HP910LWNBK(Double) ¥77,000(税込)

【ドライヴ方式】ダブル・チェーン・ドライヴ
【カム】真円
【調整箇所】スプリング・テンション、 フット・ボード・アングル、ビーター・アングル
【付属品】専用ハードケース

製品ページ:
お問い合わせ:星野楽器販売(☎0561-89-6900)

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どういうことかと言うと、カムコでゴスペルチョップスとかの高速フレーズを踏んでると「あ”〜!!もう少しダイレクトについてきてくれー!!」となった事がある方居られると思います。(ゴスペルチョップスやるならアイアンコブラやスピードコブラ使わんかい!というツッコミは無しでよろしくです。笑)

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なので310シリーズは910シリーズが高くて買えないメタルドラマー、ツインペダルドラマーの為の廉価ペダルというよりはカムコのようなシンプルなペダルを求めつつ、チョップス系のフレーズにも対応したいといったジャズドラマーやスタジオドラマーの方にオススメしたいペダルですね!