デカドロン注射液1.65mgの基本情報(副作用・効果効能 ..


Implication
急性蕁麻疹の重症掻痒患者に対して抗ヒスタミン薬に経静脈でも経口でもステロイドを追加することは、効果がなく副作用が増えるため支持されないと著者らは結論づけた。
本研究の強みとしては、重要な臨床疑問に対する研究であり、二重盲検のランダム化比較試験で脱落が少ないこと、サンプルサイズ計算の仮定と実際の結果が一致していることからサンプルサイズが妥当と判断できることである。一方、問題として以下が考えられる。?自宅で内服する処方薬が盲検化されておらず、VASスコアを評価する人間が患者自身であるため情報バイアスがあること。?研究プロトコルは登録されたのち変更はないと記載されているが、選択基準の年齢の変更や血管性浮腫のある患者が除外されるなど変更があること。?臨床疑問が救急外来でのステロイド静注の追加効果であるが、帰宅後にステロイドを内服する治療群も比較に加わったことで多重比較の問題や?であげた問題などがあり結果的に結果の妥当性を損ねていること。?単一施設での研究であること。
以上より内的・外的妥当性ともに問題がある。しかしながら、それらを踏まえても本研究結果から急性蕁麻疹に対してルーチンでのステロイド静注は推奨されないと言えるだろう。今後もアナフィラキシーや重症・難治性蕁麻疹に対するステロイドの併用効果の研究が続くことを期待する。


デキサメタゾンとして静注・筋注1回1.65~6.6mg,3~6時間ごと。 · 重大な副作用・国内1

本学会では、2017年06月29日に「ヨード造影剤ならびにガドリニウム造影剤の急性副作用発症の危険性低減を目的としたステロイド前投薬に関する提言」を発表し、2018年11月15日にこれを改訂しています。

論文の要約
・背景
蕁麻疹は救急外来で最も一般的な皮膚疾患の一つで、その約10-12%を占めている。通常の治療はアレルゲンの回避と抗ヒスタミン薬である。最近のガイドラインは重症や難治例に対してステロイドを短期間使用することを提言している。ステロイドは蕁麻疹の主要な原因である肥満細胞の脱顆粒を阻害することは出来ないが、さまざまな炎症メカニズムを抑制することで症状を緩和させるのではないかと考えられている。しかし、これまでの研究では、その効果に一貫性がなく、併用による敗血症や血栓症など様々な合併症の報告がある。また、救急外来における経静脈的ステロイド投与についての情報が不足している。そこで本研究は、急性蕁麻疹で重症掻痒症のある患者に対してマレイン酸クロルフェニラミン(CPM)に加えて経静脈的にステロイドを投与することによる即時効果を評価した。

・方法
本研究はタイの赤十字チュラロンコン病院という単施設で行われた前向きランダム化プラセボ対照3群比較試験である。18-60歳で24時間以上持続しない急性蕁麻疹で治療前のvisual analog scale score; VASスコア(0から10で痛みの点数を患者が評価してつける)が5 点を超える重症掻痒症患者を対象とした。ただし、血管性浮腫やアナフィラキシー、5日以内に抗ヒスタミン薬やステロイドを使用している人、妊娠または授乳中である人、慢性的に蕁麻疹がある人、VASが理解できない人などは除外された。
選択された患者は以下の3つに分配された。?CPM群:救急外来滞在中にマレイン酸クロルフェニラミンivのみで治療し、処方薬として7日間第2世代抗ヒスタミン薬であるセチリジンを内服。?CPM/Dexamethasone(Dex)群:救急外来滞在中にマレイン酸クロルフェニラミンivとデキサメタゾン5mg iv +処方薬として7日間セチリジンを内服。?CPM/Dex/Prednisolone(PSL)群:救急外来滞在中にマレイン酸クロルフェニラミンivとデキサメタゾン5mg iv +処方薬として7日間の経口セチリジン内服と経口プレドニゾロンを0.5mg/kg/dayで内服。研究者でないものによって薬が準備され患者に分配し、薬を処方した医師はどの患者がどの群に分配されているか知らず、薬の投与も研究に関与していない看護師によって行われた。治療前の掻痒感をVASにマークするように患者に求めた。主要評価項目は、治療直前と治療後60分評価の平均VASスコアの変化で、副次評価項目は受診後7日目と30日目の外来フォローアップで7-day Urticaria Activity Score (UAS7)(膨疹の数と掻痒の強さをそれぞれ0-3点で点数化し、2つの合計(0-6点)を1日のスコアとし、その1週間分を合計した点数のこと)を用いた皮膚の状態評価と有害事象についてとした。統計的評価は、先行研究を参考にしてVASスコアの標準偏差を2.1とし、治療効果を2点以上のVASスコアの低下と仮定し、αエラーを5%、パワーを80%として計算し、69人とした。VASスコアの比較には分位点回帰が用いられた。

・結果
2017年10月-2019年2月の間に75人が登録され、CPM群には23人、CPM/Dex群には24人 、CPM/Dex/PSLの群には24人と合計71人が割り付けられた。どの群の患者特性にも差はみられなかった。主要評価項目である60分時点でのCPM群と残り2群(CPM/DEX)のVASスコアの変化の差の中央値は0.14(95%CI:-1.47−1.75)で有意差はみられなかった。副次評価項目である1週間の時点のUAS7>6で定義された再発性蕁麻疹についてはCPM群が4.2%、CPM/DEX群で0%、CPM/DEX/PSL群で29.2%と、CPM/DEX/PSL群でより多く生じていることがわかった。これは1ヶ月の時点でも同様であった。有害事象に関してもステロイド使用群でより多く、患者の満足度はCPM群が最も優れていた。

一、 重症例の臨床表現不良反応/事件の症状は以下のように:全身性損害は主にアナフィラキシー ..

急性(即時性)副作用発生の危険性が高いと考えられる患者さんにやむを得ず造影剤を使用する際には、危険性軽減のためにステロイド前投薬が長く推奨されてきました。しかし、欧州泌尿生殖器放射線学会(ESUR)の最新のガイドライン(ver. 10.0[2018])では、有効性に関するエビデンスが乏しいという理由で削除されています。米国放射線医会(ACR)の最新のガイドライン(ver. 2021)では、エビデンスが不足しているとしながらも、多くの専門家がその有効性を信じているとの理由から、前投与を考慮してもよいとしており、これらガイドラインの内容が異なる状況となっています。

ヨード/ガドリニウム造影剤の投与により、急性(即時性)副作用を生ずることがあります。その症状は、軽度の蕁麻疹や悪心から、心肺停止に至るものまでさまざまです。その発生機序は不明な点が多く、また発生を確実に予知・予防する方法は存在し ませんが、危険因子は知られており、欧州泌尿生殖器放射線学会(ESUR)のガイドラインでは、1)造影剤に対する中等度もしくは重度の急性(即時性)副作用の既往、2)薬物治療が必要な気管支喘息、3)薬物治療が必要なアトピー、とされています(1)。しかし、これらが存在しても直ちに造影剤の使用が禁忌となるわけではなく、リスク・ベネフィットを事例毎に勘案して投与の可否を判断する必要があります。

▫ アナフィラキシー、アナフィラキシーショック、呼吸器症状など重篤な症状の既 ..

個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください. - 身体所見、 病歴から素早くそして常に疑う - アレルゲン曝露後1分でも心停止し得る - 疑わしい時は躊躇せずアドレナリン筋注

しかし、この方法はこれまで広く実施されており、これを直ちに実施すべきではないとすることは現場に混乱をもたらし、患者さんにも無用な不安を与える可能性があります。したがって、これからも担当医の判断でステロイド前投薬を実施することを妨げるものではありません。米国放射線医会(ACR)のガイドラインでは、エビデンスが不足しているとしながらも、多くの専門家がその有効性を信じているとの理由から、ステロイド(および抗ヒスタミン薬)の前投薬を考慮してもよいとしています(2)。

点滴として使用したり、関節や筋肉などに注射して使用します。 効能または効果

ステロイド前投薬を実施する場合には、緊急時を除き造影剤投与直前ではなく、充分前に行う必要があります。ステロイドの抗アレルギー作用を充分に発揮させるためには、理想的には造影検査実施の6 時間以上前に投与することが望ましく、特に造 影検査の直前にステロイドを静注する手法は好ましくないとされています。参考としてACR のガイドラインに基づくプロトコールを示します(処方例は、ガイドラインを一部変更したものです)(2)。

個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください. - 身体所見、 病歴から素早くそして常に疑う - アレルゲン曝露後1分でも心停止し得る - 疑わしい時は躊躇せずアドレナリン筋注


[PDF] 4 緊急時(アナフィラキシーを含む誘発症状)の対応

ヨード造影剤による急性副作用の既往がある患者さんについて、ステロイド前投薬の有効性が不明確である一方で、造影剤の変更が副作用の発生頻度を下げるとの研究があります(4-5)。この手法を積極的に推奨するにはデータが不足していますが、メタアナリシスではこの手法が支持されています(8)。ガドリニウム造影剤については相反する結果が報告されており、造影剤変更の有効性は現時点では不明確です。