主成分は「デュタステリド」でMSD社のプロペシア(フィナステリド)と同じ「5α ..


■デュタステリドとは?■
デュタステリドは、男性における男性型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)の治療薬です。
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」において、男性型脱毛症の治療としてデュタステリドの服用が強く推奨されています。

■デュタステリドの効果・効能■
・薄毛の進行を抑制する
有効成分が AGA の原因となる男性ホルモン、ジヒドロテストステロン(DHT)の産生を促す酵素を阻害します。薄毛の進行を左右するこの酵素にはⅠ型とⅡ型があり※、ザガーロ、デュタステリドはこの両方の酵素に作用。広範囲にわたり発毛作用が期待できます。
※Ⅰ型とⅡ型でそれぞれ分布する部位が異なります。
Ⅰ型…ほぼ全身の毛乳頭細胞に存在、Ⅱ型…男性ホルモンの影響を受けやすい前頭部から頭頂部に存在

・ヘアサイクルを正常に促す
DHT の生産量が低下すると阻害されていたヘアサイクルの成長期が維持されるようになり、発毛効果が期待できます。

■デュタステリドとAGAに有効なその他成分との違いは?■
AGA治療に有効な成分としては、デュタステリド以外にも以下のものが有名です。

・フィナステリド
AGA治療薬「プロペシア」に配合されている有効成分です。デュタステリドと同じく、「薄毛の進行を防ぐ効果」「ヘアサイクルを正常に戻す効果」が期待できます。
より高い効果を求めるなら、デュタステリドがおすすめです。デュタステリドの方が、男性型脱毛症の原因である5α-リダクターゼの働きを阻害する効果が強いためです。しかしその分、男性機能の低下など副作用のリスクも高いという特徴があります。

・ミノキシジル
外用薬(塗り薬)として、日本において唯一発毛効果が認められている有効成分です。直接患部に塗ることで細胞を活性化させ、発毛促進の効果が期待できます。
フィナステリドやデュタステリドが薄毛を予防する「守り」の薬であるのに対し、ミノキシジルは発毛を促進させる「攻め」の薬であると言えます。


(AGA)の治療薬として、フィナステリド、プロペシアの2種類の内服薬がありますが、本日よりデュタステリド ..

デュタステリドの副作用は、勃起不全や性欲減退、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感))、精液量の減少などです。フィナステリドにも同じような副作用がありますが、頻度は同等、もしくはやや高い発生頻度となっています。副作用は、男性機能に関わるもののため、子供を持つことを望んでいる場合は、妊娠に至ってから治療を始めるか、一時的に服用を休止するといいでしょう。

ただし、デュタステリドは継続的に服用することでAGAの治療効果が現れるため、休薬期間が長いほどにAGAが進行しやすくなります。休薬期間は、最小限に留めるように努めましょう。

■デュタステリドの服用のタイミング■
毎日同じ時間に服用し、血中濃度を一定に保つことが大切です。
食前・食後などは関係なく好きなタイミングで服用できるため、飲み忘れないタイミングで服用することをおすすめします。

■デュタステリドの服用量の目安■
1日1回1錠を、水またはぬるま湯で服用します。

■デュタステリドを服用できない方■
・女性や子ども
デュタステリドは男性ホルモンに作用するため、女性と20歳未満の子どもは服用できません。
皮膚からも成分を吸収するため、薬に触れるのも禁忌です。触れてしまった場合はすみやかに洗い流し、医師の診察を受けてください。

・肝機能に障害がある方
重度の肝機能障害がある方は、デュタステリドの代謝ができないため服用できません。軽度の場合も、医師に相談が必要です。

・フィナステリドを服用している方
デュタステリドとフィナステリドは効果が重複するため、いずれかを服用してください。

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デュタステリドに切り替えてから性欲減退やEDなどが気になる場合は、服用を休止するか量を調整すると改善する可能性があります。

フィナステリドで性欲減退が強く感じられた人が、デュタステリドに変更して症状が軽くなった例も報告されています。もっとも、両者は類似の副作用があるため、どちらか一方だけが良いというわけではありません。

デュタステリドには、5a還元酵素の働きを阻害することでDHTの生産量を低下させ、薄毛を抑制する働きがあります ..

■デュタステリドの主な副作用■
・頭痛
・めまい
・腹痛
・下痢
・乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)
・精液量の減少 など

■デュタステリドの重大な副作用■
・肝機能障害
肝機能の低下により、黄疸(体が黄色くなる)の症状が出ることがあります。
体がだるくなる、疲れやすくなるなどの症状がある場合は、服用を中止し医師の診察を受けてください。

・勃起不全・性欲減退
約0.5%の頻度で、性機能の低下が起こる可能性があります。この場合、服用を中止し医師の診察を受けてください。

・過敏症(アレルギー)
発疹や蕁麻疹、顔のむくみ、唇や口内・結膜のただれが生じた場合、過敏症の初期症状が疑われます。
直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。

■デュタステリド服用における注意点■
・継続期間
通常、3〜6ヶ月ほど服用を続けていただく必要があります。自己判断で服用をやめてしまうと、髪の毛の状態が元に戻ってしまう可能性があるため、服用期間については医師の指示に従ってください。

・デュタステリドと併用できない薬
デュタステリドと併用できない薬(併用禁忌薬)はありませんが、併用注意薬はあるため、現在服用している薬がある場合は医師へ伝えてください。

・献血の制限
デュタステリドの服用中に献血はできません。女性や子どもに輸血する可能性があるためです。
また、服用中止後の献血は、成分が血中からなくなる6ヶ月は期間を空けていただく必要があります。

この研究では、前立腺肥大症治療で使う通常の用量のデュタステリドとフィナステリド内服により、男性ホルモンの変化と精液所見の変化をみています。この研究も健常者を対象としていますが、精子数が一時的に軽度の低下をきたしたものの、内服継続中に回復し、中止後も元の値を維持していました。一時的に低下したとしても、もとの総精子数が平均で200x106個でしたので、35%低下したとしても基準値(総精子数は39x106個以上がよい)におさまりますので問題にはなりにくいです。一方で精子運動率はどちらの薬剤でも内服中および薬剤中止後24週経過した後でも低下したままでした。治療開始前の精子運動率が平均61%から67%とこちらも良好でしたので、今回の研究で示された12%の低下が起きても基準値(精子運動率は42%以上がよい)におさまりますので、あまり問題になる変化とは言えないようです。以上から、この研究では健常者で精液所見がもともととてもよい方であれば、デュタステリドやフィナステリドを通常量内服しても精液所見が基準値を下回るような悪化は起きにくいという結論になるでしょう。
デュタステリドの添付文書でも全体として精液所見に有意な悪影響がないと記載があります。しかしながら、記載されたデュタステリド1日0.5mg投与27例中2例において、投与52週で精子数が90%低下したこと、投与中止後24週目には改善したとあります。したがって、少なくともデュタステリド(あるいはフィナステリド)内服中で精液所見に異常を認めた場合は中止を検討する必要があると考えられます。
今回ご紹介した論文では男性機能についても検討しています。勃起不全や射精障害は3から6%に発生していますが、偽薬投与群と差はありませんでした。しかしながら、5α-還元酵素阻害薬で起きた勃起不全が薬剤中止後も遷延する場合があることも報告されています(La Torre A et al., Pharmacopsychiatry 2016)。男性機能障害についてもよく理解した上での治療が必要です。
次回は、男性不妊症でフィナステリドを内服していた場合についての論文を紹介いたします。

デュタステリド(アボルブR)には、どのような副作用がありますか?

(禁忌)
2.1.本剤の成分及び他の5α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2.女性〔8.1、9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。
2.3.小児等〔8.1、9.7小児等の項参照〕。
2.4.重度肝機能障害のある患者〔9.3.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1.本剤は経皮吸収されることから、女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れない(漏れた薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗う)〔2.2、2.3、9.5妊婦-9.7小児等の項参照〕。
8.2.本剤は、血清前立腺特異抗原(PSA)に影響を与えるので、前立腺癌等の検査に際しては、次の点に注意すること。また、PSAの検査を受ける際には本剤の服用について検査を行う医師に知らせるよう、患者を指導すること。
・PSA値は、前立腺癌のスクリーニングにおける重要な指標である。一般に、PSA値が基準値<通常4.0ng/mL>以上の場合には、更なる評価が必要となり、前立腺生検の実施を考慮に入れる必要がある。なお、本剤投与中の患者で、本剤投与前のPSA値が基準値未満であっても、前立腺癌の診断を除外しないように注意すること。
・本剤投与6ヵ月以降のPSA値を新たなベースラインとし、その後は適宜PSA値を測定してベースラインからの変動を評価すること。
・デュタステリドは、前立腺肥大症患者に0.5mg/日投与した場合、前立腺癌の存在下であっても、投与6ヵ月後にPSA値を約50%減少させる。したがって、本剤を6ヵ月以上投与している患者のPSA値を評価する際には、測定値を2倍した値を目安として基準値と比較すること。また、PSA値は、本剤投与中止後6ヵ月以内に本剤投与開始前の値に戻る。なお、男性型脱毛症患者においても、臨床試験の結果から、本剤投与によりPSA値が減少すると推測される。
・本剤投与中におけるPSA値の持続的増加に対しては、前立腺癌の発現や本剤の服薬不遵守を考慮に含め、注意して評価すること。
・本剤投与中において、free/totalPSA比は一定に維持されるので、前立腺癌のスクリーニングの目的で%freePSAを使用する場合には、測定値の調整は不要である。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(肝機能障害患者)
9.3.1.重度肝機能障害のある患者:投与しないこと(本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがある)〔2.4参照〕。
9.3.2.肝機能障害<重度肝機能障害を除く>のある患者:本剤は主に肝臓で代謝される。肝機能障害のある患者に投与した場合の薬物動態は検討されていない〔16.4.1参照〕。
(妊婦)
女性には投与しないこと(ラット及びウサギにデュタステリドを経口投与した結果、雄胎仔の外生殖器雌性化がみられ、本剤の曝露により血中ジヒドロテストステロン低下し、男子胎児の外生殖器発達阻害する可能性が示唆された)〔2.2、8.1参照〕。
(授乳婦)
女性には投与しないこと。本剤が乳汁中に移行するかは不明である〔2.2、8.1参照〕。
(小児等)
小児等には投与しないこと(小児等に対する適応はなく、小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない)〔2.3、8.1参照〕。
(相互作用)
本剤は、主としてCYP3A4で代謝される〔16.4.1参照〕。
10.2.併用注意:
CYP3A4阻害作用を有する薬剤(リトナビル等)〔16.7.2参照〕[これらの薬剤との併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある(CYP3A4による本剤の代謝が阻害される)]。
(適用上の注意)
14.1.薬剤交付時の注意
14.1.1.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2.カプセルの内容物が口腔咽頭粘膜を刺激する場合があるので、カプセルは噛んだり開けたりせずに服用させること。
(その他の注意)
15.1.臨床使用に基づく情報
15.1.1.海外臨床試験において、18~52歳の健康成人(デュタステリド群:27例、プラセボ群:23例)を対象に、52週間の投与期間及び24週間の投与後追跡期間を通して、デュタステリド0.5mg/日の精液特性に対する影響を評価し、投与52週目における総精子数、精液量及び精子運動率の投与前値からの平均減少率(プラセボ群の投与前値からの変化で調整)は、それぞれ23%総精子数減少、26%精液量減少及び18%精子運動率減少であり、精子濃度及び精子形態への影響は認められず、デュタステリド群における総精子数の投与前値からの平均減少率は、24週間の追跡期間後においても23%のままであったが、しかしながら、いずれの評価時期においても、全ての精液パラメータの平均値は正常範囲内であり、事前に規定した臨床的に重要な変動(30%)には至らなかった(また、デュタステリド群の2例において、投与52週目に投与前値から90%を超える精子数減少が認められたが、追跡24週目には軽快した)。デュタステリドの精液特性に及ぼす影響が、個々の患者の受胎能に対しどのような臨床的意義をもつかは不明である。
15.1.2.デュタステリドを投与された前立腺肥大症患者で男性乳癌が報告されている。デュタステリドと男性乳癌の発現との関連性は不明である。なお、前立腺肥大症患者を対象とした2~4年間の海外臨床試験(4325例)において3例の乳癌が報告された。このうち、デュタステリドが投与された症例では2例(曝露期間10週間、11ヵ月)、プラセボのみが投与された症例では1例報告されている。国内臨床試験での報告はない。
15.1.3.白人を主体とした50~75歳の男性8231例(生検により前立腺癌が陰性かつPSA値2.5~10.0ng/mL)を対象とした4年間の国際共同試験(日本人57例を含む)において、*ModifiedGleasonScore8~10の前立腺癌の発現率がプラセボ群(0.5%)に対しデュタステリド群(1.0%)において高かった(相対リスク2.06[95%信頼区間:1.13-3.75])との報告がある。
*)組織学的悪性度の指標。
15.2.非臨床試験に基づく情報
15.2.1.アカゲザルの器官形成期にデュタステリドを2010ng/匹/日まで静脈内投与した結果、2010ng/匹/日群(デュタステリドを服用した男性の精液5mLを介して100%吸収されると仮定した場合に、体重50kgの女性が曝露される推定最大曝露量の186倍に相当する)の雌1例に、本薬投与との関連性は不明であるが、胎仔卵巣不均衡発達・胎仔卵管不均衡発達が認められた。
15.2.2.ラットのがん原性試験において、高用量(臨床用量における曝露量の約141倍)投与時に精巣間細胞腫増加がみられた。しかしながら、精巣間細胞腫及び過形成の発現に起因するラットの内分泌機構のヒトへの外挿性が低いことから、ヒトに精巣間細胞腫を発現させる危険性は低いと考えられている。なお、マウスのがん原性試験においては、デュタステリドに関連すると考えられる腫瘍の発生は認められなかった。
(取扱い上の注意)
湿気を避けるため、PTP包装または瓶のまま保存すること。
(保険給付上の注意)
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
(保管上の注意)
室温保存。