妊娠中・授乳中に使える花粉症の薬はある?薬の種類や注意点を解説
かつてのインフルエンザワクチンのように、妊婦さんや妊娠を希望されている方には「投与できない」と思われていますが、必要な方は服用を躊躇わず、治療に取り組んでください。
妊娠中期以降になると、使用できる薬の幅が広がります。妊娠5か月を過ぎると、ロラタジンやセチリジン、フェキソフェナジンなどの使用が可能です。
人間の体は異物が入ってくると排除しようと働きます。花粉症はスギ花粉などの異物に対する異常な拒絶(アレルギー)反応で、鼻炎や眼炎、皮膚湿疹、浮腫などを引き起こし、鼻水やくしゃみ、涙などのつらい症状は異物を洗い流そうとする生理現象です。
妊婦さんに関することは、かかりつけの産婦人科に相談するのが基本ですが、状況によってはすぐに受診できなかったり、受診するほどでもないけれど心配で相談したいということもあるでしょう。当院は内科ですが、ときどき妊婦さんが受診されます。そんな方に役に立つように、妊婦さんのお薬の使用について、基本的な考え方を内科的な視点でまとめてみました。妊娠さんにおいて100%安全なお薬は無いわけですが、できるだけ危険や不安が少なくなればと思っています。
お薬の危険性を考えるにあたっては、もともとお薬とは無関係に全ての出産において先天的な異常が発生する危険があることを忘れないでください。問題はこのベースラインの危険に比べて、お薬がどの程度の危険度の上昇をもたらすかという点です。
もちろん、ご家族の協力も必要です。 妊娠初期(妊娠12週頃まで)の薬物療法 ..
不妊歴2年の32歳夫婦で、現在タイミング指導を受けています。この時期はいつも花粉症で鼻水や鼻づまり、皮膚の痒みに悩まされていて、薬を飲みたいのですが妊娠への影響が心配で飲んでいません。服用しても問題ないでしょうか。
妊娠の場合と同様で、赤ちゃんへの移行を少しでも減らすのであれば、点鼻薬や点眼薬を使っていくことが望ましいかです。飲み薬の抗ヒスタミン薬も大きな問題はありませんが、お母さんの眠気が強くなるような薬は少し注意が必要です。赤ちゃんに薬がいってしまうと、赤ちゃんも眠くなってしまいます。すると、元気がなくなって栄養が不足してしまいます。夜泣きが減って楽になったら注意してくださいね。
【妊娠中にも服用可能とされている花粉症に使われる薬】 アレグラ、アレロック、アレジオン、クラリチン、ジルテック等
妊娠周期は最終月経の開始日を0周0日として数えます。出産予定日は40週0日になります。通常、排卵は月経開始日から14日目前後なので、排卵日に受精すると考えると、受精成立から280日-14日=266日目で出産予定となります。
従って、妊娠を希望する方は花粉症を我慢せず薬を服用した方が生殖機能にもよいでしょう。お薦めは即効性があり副作用がほとんどない「フェキソフェナジン(アレグラ)」で、妊娠への影響もないといわれています。妊活・妊娠中の薬の服用は必ず医師に相談してください。
【医師解説】妊娠中の花粉症治療-使える薬と薬に頼らない花粉症対策
点鼻や点眼で症状がコントロールできない時は、アレグラなどの抗ヒスタミン薬の飲み薬も大きな問題はないといわれています。ですが、抗ヒスタミン薬の一部で口蓋裂のリスクが増加したとの報告もありますので、念のため赤ちゃんの身体の重要な部分が完成する妊娠16週までは使わない方がよいといわれています。
静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。
妊活中に花粉症の薬は飲める? 知っておきたいアレルギーと妊娠の関係
スギ花粉飛散期のピークにはスライドグラス1㎠あたり1日に数百個の花粉が観測されることもあり、外に干した布団や洗濯物に付着する花粉の数たるや…天文学的な数字になってしまいそうですね。当然のことながら、天気予報の洗濯指数と花粉の飛散予報は条件的に一緒ですので、家族に花粉症の人がいると外干しは勧められません。もし布団などを干すならカバーやシーツをかけた状態で干し、そっと外して取り込み、外したカバーやシーツをそのまま洗濯機で洗うようにしましょう。
フェキソフェナジン塩酸塩(商品名アレグラ他)については、妊娠中の使用 ..
もし妊娠に気づかずお薬を使用していても、ほとんどの場合は問題ありません。それは、万が一妊娠3週までに赤ちゃんに影響のあるお薬を使用し、赤ちゃんに有害な影響があった場合は残念ながらその受精卵は着床せず流産となる可能性が高く、妊娠が継続していればお薬の影響はほぼないと考えて大丈夫であるという考え方に基づきます。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 ..
しかしながら、妊娠4週~7週までの妊娠2カ月目は「絶対過敏期」と呼ばれ、この期間は赤ちゃんのさまざまな器官が形成され、お薬の影響を一番受けやすいとても大切な時期とされています。したがって、妊娠検査薬で陽性反応が出た後のお薬の使用については、受診した産婦人科の先生に相談をしてくださいね。
妊娠中でも花粉症の治療はできます。 赤ちゃんに影響の少ない順に治療法を挙げると、レーザー治療>点鼻、点眼>全身投与(内服)の順です。
もともと頭痛持ちという方も多いと思いますし、つわりがはじまってから頭痛がひどくて困っているという方もいらっしゃると思います。どのような薬で対処するのが良いのでしょうか。
アセトアミノフェン(カロナール)は水溶性の薬物であり、胎盤を通過しにくい性質を持ちます。これまで妊婦さんに使用される頻度の最も多かった解熱鎮痛薬で、奇形との関連は言われていません。最近では妊娠中のアセトアミノフェン使用と子の発達障害との関連性について報告する論文が出ましたが、総合的に考えてメリットをデメリットが上回るとは考えにくい状況です。
また、ロキソプロフェン(ロキソニン)も胎児に奇形を起こすとは考えられていません。
ただし、妊娠後期の解熱鎮痛薬の使用は注意が必要です。胎児の心臓には、胎盤から受け取った酸素の豊富な血液を全身に送るための動脈管と呼ばれるものが存在します。出産間近に解熱鎮痛薬を使用すると、この動脈管が収縮して胎児死亡につながる可能性があるのです。また、胎児の腎機能に影響して羊水過少を引き起こすこともあります。
腰痛に使う湿布でも、何枚も連用すると影響が出る可能性があるので注意が必要です。
・デザレックス・ビラノア・ザイザル・アレグラ・ディレグラ・クラリチン・アレロック・タリオン・ジルテック
花粉は妊娠中であっても授乳中であっても、容赦してくれません。花粉症対策で一番大切なのは、花粉を避けて除去すること。アレルギーの原因である花粉を避けることで、症状を重くしないようにしましょう。具体的な方法をみていきましょう。
【OTC医薬品の選び方】妊婦や授乳婦に販売できる花粉症の薬は?
できるならば妊娠15週までは薬を使わず、点鼻や点眼を中心に治療をしていきます。妊娠・授乳ともに、クラリチンやアレグラなどの第二世代抗ヒスタミン薬も大きな問題はないと考えられています。授乳中についても、大きな問題はないと考えられています。
なお、妊娠中期(妊娠16~27週)や後期(妊娠28週〜)でも薬剤の ..
妊活中の皆様で花粉症の方も安心してください。
花粉症に対するお薬も基本的にはほとんどが安全とされています。
・抗ヒスタミン薬(薬剤名の例:アレグラ、トラベルミン、クラリチン、ベナなど).
ドラッグストア等で購入できる市販薬は、お医者さんから処方されるお薬と比較して穏やかな効き目の場合が多く、また使用期間も短期間で済むように1回の販売量が少なくなっています。ご自身で市販薬を購入される際は、妊活中であることをドラッグストアの薬剤師や登録販売者にご相談いただくと、もし妊娠していても安全な成分を選択してもらえるため、より安心かと思います。
2024年10月1日以降、患者さん自身が先発医薬品の処方を希望した場合、後発 ..
授乳中でもロラタジンやセチリジンの他、生後6ヶ月以上の乳児への適応のあるフェキソフェナジン(同じくアレグラ等)やレボセチリジン(同じくザイザル)なども安全に使えると考えられます。一方妊娠中に安全とされる旧世代の抗ヒスタミン薬は、乳幼児には眠気より興奮作用が問題になるので授乳中は一般的には控えた方が良いでしょう。
<<薬剤師監修>>妊娠中でも飲める風邪の薬はある?|授乳中は?
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
鼻炎症状を抑える「フェキソフェナジン」配合。 アレグラのジェネリック ..
膀胱炎など菌の感染に対して使用される抗菌薬(抗生物質)の安全性はどうでしょうか。
セフカペン(フロモックス)やセフジトレン(メイアクト)などのセフェム系と呼ばれる抗菌薬は、一般の医療現場で使用される頻度が高いものです。セフカペン(フロモックス)は、脂溶性で蛋白結合率も低いため、胎盤を通過する性質を持っています。セフジトレン(メイアクト)も蛋白結合率が高いものの脂溶性のため、やはり胎盤を通過します。
しかし、これまで多くの妊婦さんに使用されており、先天異常との関連は無かったとする研究結果が多数存在します。そのため、妊娠周期や治療の必要性を考慮して投薬の要否を決めるのが良いでしょう。
妊婦さんはさまざまな理由により膀胱炎などの尿路感染を起こしやすく、急性腎盂腎炎に発展すると重篤な合併症を生じることがあります。このような場合にはセフカペン(フロモックス)やセフジトレン(メイアクト)の使用を考えます。
クラリスロマイシン(クラリス)というマクロライド系抗菌薬も有名ですが、妊婦さんに対する充分なデータはなく、危険性に関して明確な結論は出ていません。テトラサイクリン系抗菌薬(ミノマイシンなど)は、歯の着色やエナメル質の形成に影響を与えるため使用すべきでないですし、ニューキノロン系抗菌薬(クラビットなど)は、もともと妊婦さんには使用禁忌(使ってはいけない)となっています。
デザレックス錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
つわりのある時期であれば、咳と同時に嘔吐をしやすくなったり、咳を繰り返すとお腹が痛くなって早産が心配になったりします。咳で睡眠が充分に取れなかったり、尿漏れの原因ともなるため、妊婦さんにとっては大きな問題です。
鎮咳薬のデキストロメトルファン(メジコン)は、奇形の発生率を上昇させなかったとの報告があります。
去痰薬として知られるカルボシステイン(ムコダイン)は水様性であり胎盤を通過しづらいと考えられます。何らかの異常が起きたという報告も出ておらず、これまでもたくさんの妊婦さんに使用されてきました。
肝機能障害患者:デスロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.2参照〕。 ..
妊娠中の薬については「治験」という形で安全性を証明することはできません。しかし使用された結果として問題がないかの調査の積み重ねから、アメリカ食品医薬品局(FDA)やオーストラリア医薬品評価委員会から安全性についての評価が公表されています。古くから使われている抗ヒスタミン剤の多くは安全性に問題がないとされますがいずれも眠気が出やすく、眠気の少ない新しい世代の抗ヒスタミン薬の中ではロラタジン(商品名でクラリチン等)、セチリジン(同じくジルテック等)が最も安全性が高いとされています。