イソトレチノインとレーザー治療の組み合わせで起きる作用について解説していきます。
イソトレチノイン(当院はアクネトレントを使用しています。)はビタミンA誘導体の内服薬です。
ニキビ発症の主要な原因である皮脂の過剰分泌や角化の異常を抑えることでニキビを改善し、新しいニキビができにくくなります。
イソトレチノインは治療効果が非常に高く、6ヶ月間〜8ヶ月間内服することでニキビを大きく改善します。また、ニキビ症状が落ち着いた後もニキビの再発抑制効果がある飲み薬です。
(*再発を抑制する場合は長めに内服する必要があります。)
イソトレチノインの内服治療は有効性が高く、90%以上の方に改善がみられます。
日本では保険適用外のお薬ですので自費診療となります。
また、ニキビほどではありませんが、皮脂抑制作用により酒さ(赤ら顔)に対する治療効果もあります。
イソトレチノイン治療中でも、基本的にレーザー治療は問題ないと言えます。
イソトレチノイン治療を終了後1ヶ月以内の10人の患者を対象に、顔の片側にノンアブレーティブフラクショナルレーザー(1550nmのエルビウムグラスレーザー)を当てた比較試験では、すべての患者で肥厚性瘢痕やケロイドは観察されず、ニキビ跡の改善が認められました3。
他の治療で2ヶ月ほど治療しても改善がみられない中等症から重症のニキビや繰り返し毛穴の奥深くが腫れて治りにくいニキビがある場合にイソトレチノインでの治療を検討します。
イソトレチノインは危険?ニキビ治療薬のイソトレチノインについて詳しく解説しますイソトレチノイ…more
アジア人18人を対象に、低用量のイソトレチノインでニキビを治療中に、顔の片側にノンアブレーティブフラクショナルレーザーを照射した試験では、レーザー照射部分に一過性の赤みと浮腫が生じたものの、安全性に問題はなかったことが報告されています4。
イソトレチノイン(10mg~60mg/日)治療中~終了後3ヶ月以内に、炭酸ガスフラクショナルレーザーを受けた20人のアジア人患者を6ヶ月以上フォローアップした研究では、有害事象は軽微で、肥厚性瘢痕やケロイドは見られませんでした5。
イソトレチノイン服用中・服用後のレーザー治療は本当にできない?
しかし、創傷治癒不良は1980年~1990年代の症例報告のみであり、比較試験ではなく、6ヶ月間のインターバルの医学的根拠ははっきりしませんでした。近年、イソトレチノイン治療中や、治療後6ヶ月以内でも安全にレーザーを受けられることが多くの研究から報告されています。
イソトレチノインは創傷治癒不良や遅延を起こすなどの報告があったことから、手術は内服の終了後から1カ月という期間を設けるように言われています。そのため当院でも、イソトレチノインの内服の期間中には、手術全般において注意すべきであると考えています。
イソトレチノイン内服中にレーザー治療を行っても問題はないと言える
イソトレチノイン治療中の女性患者7人にダイオードレーザー(810nm)で脱毛をおこなった研究では、大きな有害事象はなく安全に施術できたことが報告されています6。
110人の患者を対象として、イソトレチノイン治療中にレーザー脱毛を受けた患者と受けてない患者について評価した後ろ向き研究では、どちらの患者も瘢痕、創傷治癒の遅延、ケロイドは認められませんでした7。
花房式毛穴治療(炭酸ガスレーザー)12-京都院イソトレチノイン併用
イソトレチノインを服用していると、レーザー治療を行えないという噂があります。
花房式毛穴治療(炭酸ガスレーザー)12-京都院イソトレチノイン併用 ..
イソトレチノイン内服薬は、重度のニキビ治療に効果的です。他の治療法で効果が見られない場合や、広範囲の深いニキビ治療に適しています。イソトレチノインは皮脂腺の活動を抑制し、皮膚のターンオーバーを正常化することで、ニキビを根本から減少させます。
治療前には、医師が詳細な診察と血液検査を行います。治療中も定期的な検査が必要で、副作用の管理が重要です。一般的な副作用には、乾燥肌・唇の乾燥・鼻血などがありますが、まれにうつ症状や肝機能障害も診られることがあります。
通常、治療期間は4ヵ月~6ヵ月です。ただし、妊娠中や授乳中の女性には使用できません。治療中および治療後の一定期間は妊娠を避ける必要があります。
イソトレチノイン(ロアキュタン)でニキビ治療|クリニーク福岡天神
・催奇形性(胎児への影響)
*女性は必ず避妊する必要があります
- 内服中ならびに、内服終了後1ヶ月間 *妊娠の可能性が少しでもある方は使用できません。
・皮膚の乾燥(特に唇の荒れ、肌のかさつき)、敏感肌
・眼症状 (ドライアイ、眼瞼炎、結膜炎、視力障害)
・鼻出血 (鼻粘膜の乾燥)
・肝酵素や脂質(中性脂肪、コレステロール)値の上昇
・頭痛
・関節痛・筋肉痛・骨痛
・光線過敏
・脱毛
・うつ症状の悪化(*イソトレチノインとの因果関係は不明)
・消化器症状(吐き気、下痢、嘔吐)
・息切れ、胸の圧迫感、過度の発汗
・高用量で用いた際に身長の伸びが止まる可能性があります
・発疹、湿疹、薬疹など
花房式毛穴治療(炭酸ガスレーザー)6 イソトレチノイン併用 ..
しかし、イソトレチノインでニキビを治療したい人の多くは、同時にニキビ跡をレーザーで治療したい人も多いです。
ニキビ治療 (イソトレチノイン)– Acne Treatment Isotretinoin
フラクショナルCO2レーザーによるニキビ治療は、皮膚の再生を促進し、ニキビ跡を改善する治療方法です。
この治療方法は、微細なレーザー光を皮膚に照射し、皮膚の深層に小さな傷を作ることで、新しいコラーゲンの生成を刺激します。これにより、皮膚が再生され、ニキビ跡の凹凸が滑らかになります。治療は通常、数回に分けて行われ、治療後のダウンタイムは個人差がありますが、数日から1週間程度です。
フラクショナルCO2レーザーは、特に深いニキビ跡などに効果的です。施術前には、医師が患者さまの肌の状態を詳しく診察し、適切な治療プランを立てます。治療後は、赤みや腫れが一時的に現れることがありますが、数日で収まります。
イソトレチノインは、光感受性を高めるため基本的に服用中はレーザー治療を行っておりません。 Q
イソトレチノインの内服にともない肝機能異常や高脂血症、血球減少が生じることがあります。
必要時は内服開始時に採血を行います。
内服開始から1ヶ月後に必ず1回目の採血を行い、その後は2ヶ月ごとの採血を行います。
イソトレチノインの内服量を増量した場合も、増量から1ヶ月後に適宜採血を行います。
採血データに異常が生じた場合はイソトレチノインの減量、内服中止などを行います。
紫外線や老化による肌の色むらや質感の乱れを改善し、理想の肌状態へ導く光治療です。 皮膚深部までレーザーが届く
当院では、自由診療のニキビおよびニキビ跡治療において、フラクショナルCO2レーザーとイソトレチノイン内服薬を用いた治療を行っています。フラクショナルCO2レーザーは、皮膚に微細な穴を開けることで、コラーゲンの生成を促し、ニキビ跡を滑らかにする効果があります。このレーザー治療は、肌の再生力を高め、肌質を改善するのに役立ちます。
一方、イソトレチノイン内服薬は、ニキビの根本原因である過剰な皮脂分泌を抑え、炎症を軽減する効果があります。特に、重度のニキビに対しては、皮膚の状態を改善することが期待できます。
これらの治療方法を用いて、患者さまの肌を健やかで美しい状態に導くことを目指しています。
小倉の難治性・重症ニキビのイソトレチノイン治療はケーズ皮膚科・美容 皮膚科。小倉駅から徒歩3分.
イソトレチノイン内服によりニキビが落ち着くまでにかかる期間は平均3〜6ヶ月ほどですが、重症度や個人差によって異なります。
当院ではニキビ治療については内服を最低でも6ヶ月(〜8ヶ月間)続けることをおすすめしております。
*ニキビ改善後に再発抑制を目指す場合は長期の内服が必要となります。
イソトレチノインの重大な副作用重大な副作用として、流産や胎児奇形性、死産があります。 男女問わず、イソトレチノイン ..
イソトレチノインとレーザー治療を同時に行えないとなると、どちらか一方を諦めなければならないと考えてしまうでしょう。
治療前 ; 当院症例 治療後 イソトレチノイン40mg 6ヶ月 肌質改善ロングパルスレーザー
女性には胎児の催奇形性という重大な副作用があり、イソトレチノイン内服における最大の問題点と言えます。従って内服中はもちろんのこと、内服中止後1年間は必ず避妊を行っていただきます。内服導入の際には、毎月妊娠検査薬をご持参頂き、当院にて看護師と一緒に反応チェックをさせて頂きます。
イソトレチノイン内服治療(10mg)30錠(30日分)の施術チケット
クリニックによっては、イソトレチノインの内服歴がある人や、服用中の人はレーザー脱毛をお断りしている場合があります。
治療はイソトレチノイン内服療法がおすすめです。海外では、同治療により97~ ..
実際にイソトレチノインを服用した場合、脱毛レーザーやその他レーザー治療ができないのか、解説します。
どんな治療をしてもニキビがよくならない」「赤くなったニキビ跡が気になっている」とお悩みの方には、イソトレチノインの服用をおすすめします。
イソトレチノインは皮脂腺を退縮させ、皮脂分泌を大きく減らし毛穴を縮小させる作用があります。