クラリスロマイシン100 mg/日)をそのまま継続します。 (続く)維持療法:咳喘息・アトピー咳嗽・副鼻腔気管支症候群10 へ
咳を抑える薬として、メジコン、アスベリンといった咳止めのお薬を使用します。しかし、全国的に不足していることから、処方箋を薬局にもっていっても在庫不足でもらえないことも最近はふえています。成人の方限定ですが、コデインリン酸塩といったお薬も選択枝に上がります。
咳が止まらない、と言って受診される人は少なくありませんし、また ..
子供は親が思っている以上に自分の症状を人に伝えられない!という事も理解しておかなければなりません。これは小児を見る医者であれば常に気を付けておく必要がある事です。特に未就学児は親が期待する言葉を敏感に察知して辛くても辛くないと答えてしまう場合もあります。親の判断で薬が中断することがないようにしなければなりません。『親の判断で自己中断する=今の治療に納得がいかない』ということになりますので、自己中断する前にかかりつけ医に相談するようにしてください。
長引く咳の中には、咳喘息と呼ばれる状態が隠れていることがあります。典型的な喘息の発作(ゼーゼー、ヒューヒュー)があった場合には診断しやすいですが、それらがないにも関わらず喘息の病態が存在するのが「咳喘息」です。カゼの治療や、マイコプラズマなどを考えた治療を行っても改善がなく、慢性的な咳症状が続くときに「咳喘息」を考えます。
気管支炎|ひがしまつど小児科 松戸市 東松戸駅 予防接種 乳幼児健診
安定期の治療を子供に受けさせるには保護者の理解が必要になりますが、本当にこれが難しいのです。症状がないのに続ける必要性があるのか?という質問をほぼ100%の確率でされます。答えとしては喘息と診断された場合は必要です。症状があってもなくても喘息は喘息と回答します。症状がある時だけ治療をすると言った間違った治療を継続すると喘息によって空気の通り道である気管支が傷害され喘息が重症化していくのです。
まず、発作時の治療は基本的には短時間作用型気管支拡張剤(メプチン)と全身性ステロイド(小児だとリンデロンシロップなどの内服、成人だとプレドニンが主流)やクラリスロマイシン(抗生剤)を組み合わせて治療を行います。安定時の処方に長時間作用型気管支拡張剤(ホクナリンテープや吸入薬)の使用がなければ、同時に開始されることが多いです。
小児の気管支喘息発作にクラリスロマイシンは有効か? [アメリカ編]
専門的な検査機器があれば診断ができますが、当院ではありません。診断の目安としては、「喘息の治療に反応するかどうか」こちらが大事なので、あまりにも治りが悪い咳には喘息の治療をためすことも大事です。
マイコプラズマ感染症と診断された場合、通常は抗生剤による治療を行います。マイコプラズマに効果的な抗生剤としては、マクロライド系(クラリスロマイシン、エリスロマイシンなど)やテトラサイクリン系(ミノサイクリンなど)が一般的です。
咳喘息(せきぜんそく) | 葛西よこやま内科・呼吸器内科クリニック
・気管支拡張薬を使用しても改善に乏しい場合には長期管理薬(フルタイド+ホクナリンテープやアドエアかフルティフォーム)などを使って効果を確認する。
これらの薬は、症状や重症度に応じて単独または組み合わせて使用します。喘息であれば、気管支拡張剤が比較的効果があるので、その反応性をみて判断していきます。抗ロイコトリエン拮抗剤(キプレス、シングレア、オノン、成分名ではモンテルカスト、プランルカスト)は使い始めて2~4週間ぐらいで効果を発揮するので、長めに内服することがオススメです。
咳ぜんそくの治療 気管支喘息と同じように、通常の風邪薬や抗生物質、咳止めは効きません。 咳に対しては気管支拡張剤の吸入が有効です。
咳喘息や感染後咳嗽などが咳の原因である場合でも、咳き込むことで腹圧が上昇し、胃酸の逆流を引き起こし、さらに咳を引き起こすような悪循環を招くことがありますので、吸入治療に加えて胃酸分泌抑制薬を併せて使用することもあります。
咳がひどいカゼの患者さんが増えています。マイコプラズマにも注意
薬の副作用としての咳も、慢性咳嗽の原因として考慮する必要があります。原因となる薬剤は高血圧治療薬が多く、その代表的な薬剤がアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬です。ACE阻害薬による咳は典型的な乾性咳嗽で、咽頭のかゆみや引っかかれる感じを伴うことがあります。咳は最初の服用から数時間以内に起こることが多いですが、ときに数カ月経過してから出現することもあります。長期間内服している人でも咳が出現した場合には一度服用を中止します。通常は服用中止後1~4週間で軽快しますが、なかには中止後3カ月以上かかることもあり、注意深く診断する必要があります。
ACE阻害薬による咳の頻度は報告によって0.7~53%と幅広いのですが、欧米人に比べてアジア人ではその頻度が高いことが知られています。咳が出現するメカニズムとして、本来ACEにより分解される咳嗽誘発前駆物質であるブラジキニンやサブスタンスP、あるいはブラジキニンにより刺激されたプロスタグランジンが肺や上気道に蓄積し、咳を誘発することが考えられています。
最近、ACE阻害薬の副作用の出方はその人の体質(遺伝子型)で決まっていることがわかってきました。ACEは血圧の調節に関与する酵素で、その遺伝子にはII型、ID型、DD型という3つの型があります。その中で、遺伝子型IIの人はACEレベルがもっとも低く、ACE阻害薬の副作用の影響が出やすいと考えられています。日本の研究でも、高血圧や心不全でACE阻害薬内服中の患者さんにおいて、遺伝子型Ⅱの患者さんに咳の副作用が高頻度に出現していることが報告されています。
他の薬剤では、βブロッカーの使用で気道が攣縮し、慢性咳嗽の原因となる場合があります。
使用される場合は、アジスロマイシンやクラリスロマイシンといった薬剤が用いられることが多いです。
しかしながら、原因をいろいろ探してもよくわからない、いろいろな治療をしてもよくならないという難治性の慢性咳嗽が存在し、その割合は20~40%ともいわれます。そういう難治性の咳では、時に咳の感受性亢進が関係していることがわかってきました。
最初は何らかの原因によって咳が誘発されていたとしても、咳を繰り返すことで非特異的に咳の感受性が亢進してしまうといった機序が考えられています。もともとの咳の原因は治った後も、いったん咳の感受性が亢進してしまうと、それが一人歩きしてずっと咳をしている、ということになります。たとえば胃食道逆流症も、逆流している人の全員が咳をするわけではなく、咳の感受性が亢進しやすい人が慢性的な咳につながっていくことがわかってきました。後鼻漏の場合も後鼻漏の人が全て咳をするわけではなく、後鼻漏が咳受容体を刺激すると、感受性の高い人が咳をし始めその咳が慢性化していきます。喘息でも咳が出やすい人と出にくい人がいます。咳の出始めは些細な風邪かもしれませんし、花粉症や喉頭アレルギーかもしれませんが、咳が長引くかどうかは体質的に咳の感受性が亢進しやすい人と亢進しにくい人がいるからだと考えられるようになってきました。
咳の感受性亢進によって慢性咳嗽になると治療も厄介で、モルヒネが必要になることもあります。また、神経因性疼痛やてんかんに使用されるガバペンチンが効くこともあります。難治例においては咳の原因に対する治療だけでなく、亢進した咳嗽反射に対する治療も重要です。また、咳喘息や喘息でない慢性咳嗽においても、長期間の咳によって気道の好中球性・好酸球性炎症、気道のリモデリング、呼吸機能の低下が出現することが報告されています。興味深いことに、これらの非喘息性慢性咳嗽に対しても吸入ステロイド薬に一定の効果が報告されています。
特異的治療では、胃食道逆流があればプロトンポンプ阻害薬を使い、花粉症があれば抗ヒスタミン薬を使いますが、それだけでは治りきらない場合、最近は麦門冬湯や半夏厚朴湯などの漢方薬が使われることがあります。漢方薬の場合、体質や症状に合わせて投与しないと効果がありません。たとえば痰が切れにくく激しい咳が頻発するときには麦門冬湯、喉のあたりがかゆいときは半夏厚朴湯、タバコを吸っていて痰がからむときは清肺湯、水様性の鼻水がずっと出るときは小青竜湯といった具合に使い分けます。
なかなか咳が止まらない人には、今まで医師から冷たくあしらわれたりして医療不信に陥っている人が少なくありません。治療には医師や薬剤師さんと患者さんとの良好な関係が大切です。咳で困っている人がいたら、咳の症状を聞くだけでなく、「咳は大変ですね」と患者さんの辛さをやさしく受け止めてあげることが、長引く患者さんを診るうえでとても大事なことだと考えています。
慢性咳嗽の原因疾患として、本邦では約半数を占める。診断基準は ..
GERDで食道下端部に存在する迷走神経が刺激され、中枢を介して反射性に気道に分布する迷走神経を刺激することで起こり、下部食道括約筋の一過性弛緩によると考えられています。昼間に座位で生じやすい。酸逆流量は少なく、食道症状を伴いにくい。
GERDに伴う乾性咳嗽の治療は、作用が強力なプロトンポンプ阻害薬が第一選択となります。食道症状は数日で改善することが多いですが、咳の改善には2~3カ月を要することがあります。
慢性咳嗽と閉塞性睡眠時無呼吸との関連も報告されています。そのメカニズムとして、経横隔膜圧(横隔膜機能の評価方法の1つ)上昇による胃食道逆流、扁桃腫大さらに上下気道の好中球性炎症、咽喉頭咳嗽反射の亢進などの関与が推測されています。アメリカでの報告によると、慢性咳嗽を主訴に受診した患者さんの44%に閉塞性睡眠時無呼吸が認められたとされます。
クラリスロマイシンは、エリスロマイシン無効例のみ使用する。 喉頭アレルギー
慢性副鼻腔炎と気管支炎・細気管支炎・気管支拡張などが同時に存在する状態で、好中球という白血球が副鼻腔や気管支で過剰に炎症を引き起こした状態です。
抗ヒスタミン薬とクラリス少量持続療法を追加したところ、痰も改善した。 最終診断: 気管支喘息+副鼻腔炎、後鼻漏
百日咳は百日咳菌の感染により長期間咳が続きますが、咳喘息と異なり息を吸うときに独特の狭窄音が聞こえます。咳喘息では吐くときにピューという気管支狭窄音が聞こえます。百日咳の診断は喉をこすって細菌を培養したり、血液検査を2回行う必要があります。子供の百日咳は息を吸う時の音が「犬の遠吠え」様だったり、咳き込んで吐いてしまうなど特徴的であり、血液検査を行わずに診断できますが、成人の場合は症状がはっきりしないため、抗生物質を処方して効果を見ます(診断的治療)。抗生物質が無効の場合は咳喘息と考えます。
NSAIDsに起因するアスピリン喘息 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞
治療としては炎症を抑える効果のあるマクロライド系抗菌薬の少量長期内服を行います。1-2ヶ月ほど内服を継続することで、鼻汁、痰などの気道分泌が減少し、その結果咳も減ってきます。
咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが ..
長引く咳の原因として胃食道逆流症を疑った場合、検査で確認することは一般的ではなく、まずは治療薬に対する反応を確認します。
喘息とマイコプラズマ感染症の関連性と治療について | 希望が丘
7月中旬以降、咳がひどく長引く患者さんが多く来院されています。4月ぐらいにも咳がひどい人が多い印象がありましたが、また増えてきているように感じています。結果的に単なるカゼだったという人も多いですが、なかなか良くならないケースの中にマイコプラズマに感染している人もチラホラ増えています。今回は、このような状況についてお伝えし、マイコプラズマ感染症について、また咳がひどい人の治療選択枝について解説いたします。
心臓病・悪性腫瘍(がん)・けいれん性疾患・血液疾患・ぜんそく・脳卒中・梅毒等に関する内容
鼻・副鼻腔疾患も慢性咳嗽の原因になります。欧米では喘息と鼻水が喉に落ちる後鼻漏が慢性咳嗽の重要な原因とされています。後鼻漏は慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎によって引き起こされますが、慢性咳嗽の原因としては慢性副鼻腔炎による後鼻漏が多く見られます。鼻や副鼻腔、咽頭には咳嗽反射の受容体が存在しており、鼻水がそこを直接刺激することで咳が出ると考えられます。また、気道全体の粘液繊毛輸送能や局所免疫の異常から来る上下気道の慢性好中球性炎症も咳の原因になります。とくに喀痰や鼻汁中に好中球が認められる場合にはマクロライド系抗生剤が用いられ、その臨床効果は多くの場合、2~3カ月以内に得られます。
慢性咳嗽の原因として、胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)も見逃せません。GERDとは、胃酸や胃内容物が胃から食道に逆流することによって何らかの症状が惹起された場合をいいます。欧米に比べて日本の発生頻度は低かったのですが、1990年代末から増加しており、その背景には高齢人口の増加、食生活の欧米化、ピロリ菌感染の減少、内視鏡機器と診断技術の進歩などがあると考えられています。酸逆流による定型的な症状としては胸やけやゲップがありますが、それ以外にも慢性咳嗽・喘息症状(呼吸器科)、咽頭炎・喉の違和感・嗄声(耳鼻咽喉科)、不眠・不安・うつ(精神神経科)、狭心症様症状・胸痛(循環器科)、胸やけ・胸痛・背部痛(整形外科)など、各科にまたがった多彩な症状が見られます。
なぜGERDで咳が出現するのかについては、次の2つの可能性が指摘されています。