アレグラFX 5つの強み|アレルギー専用鼻炎薬「アレグラFX」
春の到来とともに花粉症の季節がやってきました。今年も花粉症にお悩みの方も多いと思います。今回は市販薬にもなっている医療用医薬品「アレグラ」を紹介します。
アレグラ(一般名は塩酸フェキソフェナジン)は、アレルギーの発症にかかわるヒスタミンの働きを抑えることでアレルギー症状を緩和する働きがあります。花粉症などによるアレルギー性鼻炎はじめじんま疹や湿疹、皮膚のかゆみなどに有効です。ただし対症療法なのでアレルギーの原因そのものは治せません。
飲み方は通常、7歳以上12歳未満の小児は1回30㎎を1日2回、12歳以上の小児と成人は1回60㎎を1日2回経口服用しますが、症状によって適宜増減します。
同じアレルギー薬の中でも眠気や口の渇きなど副作用が少なく花粉症の薬の中でも一番眠気が出ないといわれています。ただ稀に頭痛や眠気、吐き気を訴えるケースも報告されています。アレグラは以前は病院の処方でしか飲むことができませんでしたが、一昨年11月に市販アレルギー薬として薬局で発売(商品名はアレグラFX)が開始されました。第一類医薬品のため薬剤師が常駐する薬局でしか購入できないので注意が必要です。また昨年2月からアレグラと成分が同じジェネリック医薬品が発売になっています。医療用医薬品のアレグラは先発品で薬価も高く、続けて飲むと薬代もかかってしまうのでジェネリック医薬品を選択するのも良いかもしれません。
同一成分薬:アレグラ錠 30mg/60mg、アレグラドライシロップ 5%
現在、医療費増大や医師不足への対策のひとつとして、「セルフメディケーション」が推進されています。セルフメディケーションとは、「自分自身で健康を管理し、軽度な疾病や怪我は自分で治療する」ことを意味します。セルフメディケーションの推進により、軽度な疾病や怪我による医療機関の受診を減らし、専門的な医療を必要とする患者さんに対して医療資源を集中することが可能になると考えられます。
このセルフメディケーションの選択肢を広げる存在として期待されているのが、一般的なOTC医薬品よりも効果を発揮できる「スイッチOTC」です。
では、スイッチOTCとはどのような医薬品なのでしょうか?
日本で使用されている医薬品は、大きく「医療用医薬品」と「OTC医薬品(一般用医薬品)」に分けられます。
医療用医薬品は医師の処方箋が必要な医薬品です。
これに対し、OTC医薬品は薬局やドラッグストアで購入できる医薬品で、医師による処方箋は必要ありません。OTCとは「Over the Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の略で、カウンター越しに医薬品を販売する形態に由来しています。
スイッチOTCとは、医療用医薬品として広く使用され、比較的安全性が高いと考えられる成分をOTC医薬品として転用(スイッチ)したものです。
スイッチOTCは、もともとは医療用医薬品として使用されていた成分を含有するため、一般的なOTC医薬品に比べて効き目が強く現れます。その反面、他の医薬品との飲み合わせや副作用などに注意が必要であり、購入の際には専門家である薬剤師から情報提供を受けることが重要です。
IT技術の進歩や通信インフラの整備によりインターネットによる商品の販売が急速に普及していますが、この変化は医薬品の販売形態にも大きな影響を与えています。
OTC医薬品は、そのリスクの高さに応じて第1類から第3類までの3種に分類されます。
特にリスクが高いとされる第1類医薬品は、薬剤師による販売時の情報提供が法律で義務づけられているため、これまでインターネットでの販売は認められていませんでした。薬剤師もしくは登録販売者による情報提供の努力義務がある第2類医薬品も同様で、インターネット販売が認められていたのは、ビタミン剤や整腸剤等のリスクが比較的低いとされる第3類医薬品のみでした。
しかし、第1類及び第2類医薬品のインターネット販売を行う権利の確認等を求めた訴訟において、最高裁から「第一類・第二類医薬品について、郵便等販売をしてはならない等とする規定は、これらの各医薬品に係る郵便等販売を一律に禁止することとなる限度において、新薬事法の趣旨に適合するものではなく、新薬事法の委任の範囲を逸脱した違法なものとして無効である」という判決が下されました(2013年1月11日)。
更に、日本再興戦略(2013年6月14日閣議決定)において、「一般用医薬品については、インターネット販売を認めることとする。その際、消費者の安全性を確保しつつ、適切なルールの下で行うこととする」との方針が示されました。
これらの決定を受け、2013年12月に薬事法が改正され、2014年6月12日より新たな医薬品販売制度が施行されます。
鼻づまり!くしゃみに! 医療用と同成分・同量※のアレルギー専用鼻炎薬
新しい制度においては、OTC医薬品の99%に及ぶ品目のインターネット販売が可能となった一方、薬剤師による対面販売が義務づけられる「要指導医薬品」という分類が新たに設けられました。
インターネット販売が認められない「要指導医薬品」には、「スイッチ直後品目」及び「劇薬」が含まれます。
「スイッチ直後品目」とは、スイッチOTCのうち、OTC医薬品にスイッチしてからの期間が短く、安全性を確認するなどのリスク評価が終了していない医薬品を指し、『アレグラFX』や『エパデールT』などが該当します(2014年6月現在)。リスク評価の期間は原則3年とされ、この期間を経過してリスク評価が終了するとOTC医薬品としてインターネット販売が可能になります。
また、「劇薬」とは毒性が強い医薬品で、新制度ができる以前から「安全な取り扱いに不安がある者には販売してはならない」とされていた医薬品です。
ここまでスイッチOTCの概要について説明しました。ここからは、スイッチOTCの中から『アレグラFX』に注目し、その効く仕組みについて説明します。
アレグラFXは、医療用医薬品である「アレグラ錠」をOTC医薬品に転用したスイッチOTCです。
テレビCMやドラッグストアで目にしたり、実際に服用したりしたことがある方もいらっしゃることと思います。
アレグラFXは、「抗ヒスタミン薬」という“ヒスタミンの作用を妨げる薬”のグループに分類されます。
この“ヒスタミン”とは何なのでしょうか? アレグラFXの効能・効果である鼻のアレルギー症状におけるヒスタミンの作用を説明します。
自分自身で健康管理を行い、軽い病気の症状緩和などに活用することができます! アレグラ錠60mg ..
「スイッチOTC」といわれる医薬品が社会的に注目を浴びています。ここでは、スイッチOTCの概要や取り巻く状況の変化について説明します。
また、スイッチOTCの例として、『アレグラFX』の効く仕組みについても説明します。
花粉やハウスダストなどの異物である「アレルゲン」が侵入すると、そのアレルゲンに対して反応する「抗体」という物質が体内で作られます。その後、再び同じアレルゲンが侵入した時にアレルゲンと抗体が結合し、その結果、肥満細胞と言われる細胞から生理活性物質が放出されます。これが「ヒスタミン」です。
放出されたヒスタミンが鼻の粘膜などの「H1受容体」という特定部位に結合すると、異物の侵入を防いだり、侵入してきた異物を体外へ排出しようと、くしゃみや鼻水などを引き起こします。抗ヒスタミン薬であるアレグラFXは、ヒスタミンがH1受容体に結合するのを妨げることによって、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を緩和します。
アレグラFXも処方薬と同じ成分が同じ量だけ配合されています。しかし、効能効果 ..
アレグラFXには、他の抗ヒスタミン薬に比べ「眠くなりにくい」「口が渇きにくい」といった特徴があります。
ヒスタミンは、アレルギー反応だけでなく覚醒(目が覚めていること)の維持にも関わっていて、抗ヒスタミン薬が脳へ移行するとヒスタミンの作用が抑えられて眠気が生じますが、アレグラFXは脳に移行しにくいため眠くなりにくいとされています。
また、抗ヒスタミン薬はヒスタミンの作用を抑えるだけでなく、唾液を分泌する唾液腺の働きにも影響を与えます。アレグラFXは唾液腺に対する影響が少ないため、口が渇きにくいとされています。
しかしながら、眠気や口の渇きのような症状が全く現れない訳ではないので、副作用には十分注意する必要があります。
●第二世代の抗ヒスタミン成分(フェキソフェナジン塩酸塩)に,鼻粘膜の充血・はれを抑制する成分(塩酸プソイドエフェドリン)を初めて「医療用と同量配合」したお薬です。
●2つの有効成分により,花粉やハウスダストなどによるくしゃみ,鼻みずはもちろん,つらい鼻づまり症状に対しても優れた効果を発揮します。
●眠くなりにくく,「集中力,判断力,作業能率の低下」といった,気付きにくい能力ダウン(インペアード・パフォーマンス)を起こしにくいお薬です。
アレルギーに使用される医療用医薬品と同成分を使った一般用医薬品も多く販売されています。 ..
アレグラFXなどのスイッチOTCに限らず、セルフメディケーションにおいてOTC医薬品を服用する際は、薬剤師や登録販売者から適切な情報提供を受け、医薬品に添付されている説明文書(添付文書)をよく読むことが重要と言えます。
アレグラRはフェキソフェナジン塩酸塩という有効成分を含む、お薬の商品名のひとつです。 ..
(1)定められた用法・用量を厳守してください。
(2)アレルギー性鼻炎による症状のうち,とくに鼻づまり症状でお困りの方が本剤をご使用ください。
(3)本剤の服用は,鼻づまり症状が強い期間のみの最小限の期間にとどめ,鼻づまり症状の緩解がみられた場合には,速やかに抗ヒスタミン剤単独療法などへ,お切替えください。
(4)1週間服用しても症状の改善がみられない場合には,医師又は薬剤師に相談してください。また,症状の改善がみられても2週間を超えて服用する場合は,医師又は薬剤師に相談してください。
(5)本剤は徐放層を含む錠剤であるため,噛んだり,砕いたりせず,水と一緒にそのまま服用してください。
(6)本剤の「抜け殻」が便の中に出ることがあります。これは本剤の成分が体内で吸収されたあとの残りです。成分はきちんと吸収されており,効果に影響はありませんので,ご安心ください。
(7)錠剤の取り出し方
錠剤の入っているシートの凸部を指先で強く押して裏面の膜を破り,錠剤を取り出して服用してください。(誤ってシートのままのみこんだりすると食道粘膜に突き刺さるなど思わぬ事故につながります。)
同一成分薬:アレグラ錠、アレグラOD 錠、アレグラドライシロップ
久光製薬は、小中学生用(7~14歳)のアレルギー専用鼻炎内服薬「アレグラFXジュニア」(要指導医薬品)を新発売した(製造販売元はサノフィ)。医療用医薬品のアレルギー性疾患治療薬「アレグラ錠30mg」を、小中学生用として初めてスイッチOTCとしたもの。医療用と同成分(フェキソフェナジン塩酸塩)を同量配合し、花粉やハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状に優れた効果を発揮する。
アレグラ」がついに薬局やドラッグストアで自由に購入できるよう ..
2024年もスギ花粉が飛び始める季節が近づいてきました。日本気象協会によると、今シーズンのスギ花粉の飛散量は、東北・北海道以外は昨年に比べると少なめ(70~90%程度)と予想されていますが、それでも例年に比べると“やや多め”で、注意が必要であることに変わりはありません。そんな花粉症治療の最も中心となる薬、内服の「抗ヒスタミン薬」のOTC医薬品は医療用医薬品とどう違うのか、最新のラインナップをおさらいします。
市販薬のアレグラとアレジオンの違い|アレルビやクラリチンとも比較
確かに、「ルパタジン」や「デスロラタジン」、「ビラスチン」、「レボセチリジン」、「オロパタジン」の5成分はまだOTC医薬品が存在しないため、薬の選択肢がやや狭いのは事実です。しかし、花粉症治療においてこれらの5成分が突出して優れるという報告はなく、ガイドラインでも非鎮静性の薬としてひとくくりで扱われています。細かな差に注目してみても、効果が高めとされているのは「セチリジン」、「レボセチリジン」、「エバスチン」あたりで、特に医療用医薬品の5成分が優れるというわけでもありません。そのため、と考えられます。
フェキソフェナジン製剤 · 他の同系統の薬剤に比べ、一般的に眠気の副作用が少ない
OTC医薬品として販売されている非鎮静性の抗ヒスタミン薬は、いずれも医療用医薬品と同一成分を同一量含む、いわば“医療用と全く同じ薬”です。しかし、医師の処方と薬剤師の調剤のもとで扱う医療用医薬品と違って、OTC医薬品は医師や薬剤師を介さず、インターネット販売などでも入手して使用することができるため、これは、専門家の指導なしでもリスクを抑えて使えるよう、より安全に配慮した設計と言えます。知らない間に用法・用量を逸脱した使い方を推奨してしまうことがないよう、医療用医薬品とOTC医薬品の制限の差はしっかりと把握した上で案内するようにしてください。
第二世代抗ヒスタミン薬 ; クラリチン, ロラタジン, 2002, ○ ; ザイザル, レボセチリジン, 2010, ○.
「ロラタジン」や「フェキソフェナジン」は、医療用医薬品・OTC医薬品どちらも服用後の自動車運転に制限はかけられていません。また、「セチリジン」は医療用医薬品・OTC医薬品どちらも服用後の自動車運転は禁止されています。これは共通した注意事項のためわかりやすいのですが、問題は「ベポタスチン」、「エバスチン」、「エピナスチン」の3成分です。