[PDF] COVID-19 の薬物治療ガイドライン version 4 1


理由はレムデシベルの有効性をみるために、世界各地の入院患者に対して行なったいくつかの臨床試験で、死亡率の改善が証明できないという結果が出たため。レムデシベルは、新型コロナが最も体内で増殖する時期(発症から1週間程度)に有効な抗ウイルス薬であることから、重症度、人種、発症から投与された日までの時間、プラセボ薬の有無など、臨床試験の状況の差異が影響したのではないかと推測されます。
しかし、まだ確かなエビデンスがあるわけではなく、厚生労働省は「承認の根拠となった治験データが否定されたわけでも、有効性がないという結果でもないため、治療薬として見直す予定はない」と発表しています。


デカドロン(デキサメタゾン)(製造販売業者:日医工株式会社)ほか

「状況を一変させる存在になる」。トランプ米大統領は記者会見などで、抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」が新型コロナウイルス感染症に効くと公言。予防のために自身で服用するほどだったが、死亡率の低下や早期回復の効果はまだ確認されていない。

二つ目のコロナ治療薬となったのが、ステロイド薬デキサメタゾン(デカドロン)。過剰な免疫が臓器に障害を与える反応を抑えるはたらきがある。

染症に対する適切な投与量は不明だが、Guaraldiらの報告では8mg/kg(最大800mgまで)

新型コロナウイルスの特効薬というものは残念ながらまだなく、現状は他の疾患の治療に使用する既存薬の転用が行なわれています。日本で使用されている主な治療薬としては、抗インフルエンザ薬として知られるファビピラビル(アビガン)、2020年5月に新型コロナ治療薬として特例承認されたレムデシベル(ベクルリー)などが挙げられます。
そのほか、未承認ですが、重症感染症の治療薬・デキサメタゾン(デカドロン)は、「標準的な治療法」として厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第4版)」に掲載されています。

コロナ治療薬軽症者向け続々 「第6波」に備え、飲むタイプに期待

コロナ治療のステロイド、投与早すぎると症状悪化の恐れ 報告相次ぐ