前立腺癌患者へのデキサメタゾンは、 0.5 mg/dayが標準用量であり、


本記事は、株式会社法研が2011年7月24日に発行した「名医が語る最新・最良の治療 前立腺がん」より許諾を得て転載しています。
前立腺がんの治療に関する最新情報は、「」をご参照ください。


この治療法は前立腺癌に対する代表的な治療法です。CBZ はカバジタキセルの略称です。 1.投与方法

外科的または内科的去勢後に、進行または再燃が確認されたホルモン不応性前立腺癌。2.

前立腺がんの化学療法は、精巣腫瘍(せいそうしゅよう)や膀胱(ぼうこう)がんの治療と違って、根治をめざすものではありません。抗がん薬を使いながら、がんの増殖や痛みを抑え、がんと上手につきあっていく治療法です。
化学療法の対象となるのは、転移(進行)がんの患者さんで、ホルモン療法を続けた結果、薬の効き目が悪くなってきた場合です。限局がんや、局所進行がんの患者さんは対象にはなりません。また、転移(進行)がんであっても、初めから化学療法を行うことはありません。ホルモン療法だけで十分対応できる場合もあるので、最初にホルモン療法を試してみることが大切です。
前立腺がんの化学療法に使う抗がん薬はドセタキセル(商品名タキソテール)という点滴用の薬で、日本では2008年に前立腺がんに対して健康保険が適用されました。
ドセタキセルは微小管阻害薬とも呼ばれています。細胞の分裂には細胞中にある微小管というたんぱく質がかかわっていますが、ドセタキセルはこの微小管の働きをじゃまする性質をもつ薬です。ドセタキセルによってがん細胞は分裂できなくなり、死滅します。
また、ドセタキセルはアンドロゲン受容体の働きを抑える力もあるとされています。アンドロゲンは男性ホルモンの総称で、男性ホルモンであるテストステロンは、細胞の男性ホルモンの受け皿であるアンドロゲン受容体を介して作用するしくみになっていますが、その働きを抑えてしまうのです。前立腺がんは男性ホルモンで増殖する性質があり、ドセタキセルはこの経路も抑えることで、より効果を高めているのです。
さらにドセタキセルには骨転移によっておこる疼痛(とうつう)をやわらげる働きもあると考えられています。
ドセタキセルは抗がん薬のなかでは副作用の少ない薬ですが、手足のしびれやむくみ(浮腫(ふしゅ))などがみられるため、この副作用対策として、副腎(ふくじん)皮質ステロイド薬のプレドニゾロン(商品名プレドニゾロン、プレドニンなど)、あるいはデキサメタゾン(商品名デカドロンなど)を併用するのが一般的です。

国内においては,平成26年7月に「去勢抵抗性前立腺癌」の効能・効果で承認されました。 ..

【11.1.1】誘発感染症,感染症の増悪〔B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎が発現。[8.2,8.3,9.1.1,9.1.2,9.1.9参照]〕【11.1.2】続発性副腎皮質機能不全,糖尿病〔[9.1.3参照]〕【11.1.3】消化性潰瘍,消化管穿孔,膵炎〔[9.1.1参照]〕【11.1.4】精神変調,うつ状態,痙攣〔[9.1.1参照]〕【11.1.5】骨粗鬆症,大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死,ミオパシー,脊椎圧迫骨折,長骨の病的骨折〔[9.1.4参照]〕【11.1.6】緑内障,後嚢白内障〔[8.4,9.1.1参照]〕【11.1.7】血栓塞栓症〔[9.1.1参照]〕【11.1.8】腫瘍崩壊症候群〔リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合,腫瘍崩壊症候群が発現。適切な処置(生理食塩液,高尿酸血症治療剤等の投与,透析等)を行う。[8.6参照]〕

【11.1.1】ショック,アナフィラキシー〔失神,意識喪失,呼吸困難,顔面蒼白,血圧低下等が発現〕【11.1.2】誘発感染症,感染症の増悪〔[9.1.1参照]。誘発感染症,感染症の増悪が発現。また,B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎が現れることがある。B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現が認められた場合には減量を考慮し,抗ウイルス剤を投与。[8.2,8.3,9.1.1,9.1.3,9.1.10参照]〕【11.1.3】続発性副腎皮質機能不全,糖尿病〔[9.1.4参照]〕【11.1.4】消化性潰瘍,消化管穿孔,膵炎〔[9.1.1参照]〕【11.1.5】精神変調,うつ状態,痙攣〔[9.1.1参照]〕【11.1.6】骨粗鬆症,大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死,ミオパシー,脊椎圧迫骨折,長骨の病的骨折〔[9.1.5参照]〕【11.1.7】緑内障,後嚢白内障〔[8.4,9.1.1参照]〕【11.1.8】血栓塞栓症〔[9.1.1参照]〕【11.1.9】喘息発作〔[9.1.11参照]〕【11.1.10】腫瘍崩壊症候群〔リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合,腫瘍崩壊症候群が発現。適切な処置(生理食塩液,高尿酸血症治療剤等の投与,透析等)を行う。[8.6参照]〕

この治療法は前立腺癌に対する代表的な治療法です。DTX はドセタキセルの略称です ..

下垂体抑制試験:実施に先立ち褐色細胞腫又はパラガングリオーマの合併の有無を確認。合併がある場合,治療を優先する。

化学療法に入るタイミングを説明したものが、上の図です。転移(進行)がんでも、いきなり化学療法に入ることはありません。まずホルモン療法から始めます。
ホルモン療法を行っても、薬が効かなかったり、最初は効いていたのに、使っているうちにだんだん薬が効かなくなったりすることがあります。薬の効果はPSA値で判断します。PSA値が十分に下がれば効果ありと判断しますが、十分に下がらなかったり、逆に上がったりした場合は効果なしと判断します。
ホルモン療法で一般的な治療は、LH-RHアゴニスト(酢酸ゴセレリン/商品名ゾラデックス、酢酸リュープロレリン/商品名リュープリン)と、抗アンドロゲン薬(ビカルタミド/商品名カソデックス、フルタミド/商品名オダインなど)を併用するCAB療法です。LH-RHアゴニストの代わりに精巣摘除術を行う場合もあります。
CAB療法でPSA値が十分に下がった場合は、そのまま治療を続けます。多くの人がCAB療法でPSA値が十分に下がるので、すぐにドセタキセルで治療を始めることにはなりません。
ただし、少数の患者さんでPSA値が十分に下がらなかったり、上がったりすることもあり、その場合はドセタキセルによる治療を始めます。
一方、PSA値がある程度下がった場合は、そのままCAB療法を継続しますが、2、3年たって効果が落ちてきた場合は、抗アンドロゲン薬の種類を変えます。これを抗アンドロゲン交替療法といいます。
抗アンドロゲン薬を変えてもPSA値が上がる場合は、ドセタキセルによる治療を開始するか、もしくは女性ホルモン薬と抗がん薬の作用をあわせもったエストラムスチン(商品名エストラサイトなど)や、副腎皮質ステロイド薬などによる治療に切り替えます。
抗アンドロゲン薬を変えてPSA値が下がった場合は、そのまま治療を続けますが、薬が効かなくなってきたら、エストラムスチンや副腎皮質ステロイド薬などによる治療に切り替えます。この治療が奏効しない場合も、ドセタキセルによる治療を始めるタイミングとなります。
現在のところ、ドセタキセルを使った化学療法は最後の手段と考えられているので、ホルモン療法である程度効果があればなるべく続けるようにし、どうしてもがんの進行が止められないと判断した場合に、ドセタキセルを使った化学療法に踏み切るという流れになっています。

セルの臨床試験での3年生存率は18.6%であり、 前立腺癌の中で特にホルモン不応性転移性前立腺癌 ..

デキサメタゾンとして静注・筋注1回1.65~6.6mg,3~6時間ごと。点滴静注1回1.65~8.3mg,1日1~2回。関節腔内注,滑液のう内注1回0.66~4.1mg,原則として投与間隔2週以上。軟組織内注1回1.65~5mg,原則として投与間隔2週以上。腱鞘内注1回0.66~2.1mg,原則として投与間隔2週以上。硬膜外注1回1.65~8.3mg,原則として投与間隔2週以上。脊髄腔内注・胸腔内注1回0.83~4.1mg,週1~3回。腹腔内注1回1.65mg。局所皮内注1回0.04~0.08mg,最大0.83mgまで,週1回。結膜下注1回0.33~2.1mg。球後注1回0.83~4.1mg。点眼1回0.21~0.83mg/mL溶液1~2滴,1日3~8回。ネブライザー,鼻腔内注,副鼻腔内注,喉頭・気管注,中耳腔内注,耳管内注1回0.08~1.65mg,1日1~3回。鼻甲介内注,鼻茸内注1回0.66~4.1mg。食道注1回0.83~1.65mg。以上,年齢・症状により適宜増減。〔多発性骨髄腫〕点滴静注ビンクリスチン硫酸塩,ドキソルビシン塩酸塩と併用。1日33mg,21~28日を1クールとし,第1~4日目,第9~12日目,第17~20日目に投与。投与量・投与日数は年齢・状態により適宜減量。〔抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状〕静注・点滴静注1日3.3~16.5mg,1~2回分割投与。最大16.5mgまで。

本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本療法が適切と判断される症例についてのみ実施する。適応患者の選択にあたっては,各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意する。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与する