ここでは、ザガーロの効果に関するよくある質問と解説を紹介します。
AGA治療薬のなかでリビドー減退が起こりうるものとしてフィナステリドとデュタステリドが挙げられます。
ザガーロジェネリック(デュタステリド錠)は、2020年に国内で製造開始されました。
不妊症の検査中に精子が少ないことがわかった場合、フィナステリド(プロペシア®)を飲んでいる方は、中止すると精子数が回復するようです。
これまで、2回にわたって、若年の健常者では低用量、および通常量のフィナステリドやデュタステリドを内服しても、精子数や精子運動率といった精液所見に問題になるような悪影響はなかったという論文を紹介しました(、)。
もともと精液所見が良いので、少しぐらい悪化しても基準値内におさまるという結果でもありましたが、不妊症になるかどうかは不明です。今回ご紹介する研究では、後ろ向きの検討となりますが、男性パートナーが不妊外来を受診した際にAGA治療薬として5α-還元酵素阻害薬であるフィナステリドを飲んでいた場合、どう対応したら良いかについての有用な情報を提供してくれています。生殖医療に携っているものとしては、日々遭遇する状況です。
ジェネリックデュタステリドのみの服用ですが、2.5カ月後の経過診察で、頭頂部の ..
不妊症ではない若年の健康な方では、フィナステリド5mg(プロペシア®)やデュタステリド0.5mg(ザガーロ®)の投与によって精子の数や精子の運動性に影響はなさそうです。
論文の要旨:
この研究の目的は、デュタステリドまたはフィナステリド内服により、血中テストステロン値、血中ジヒドロテストステロン値、精子形成がどのように影響を受けるかを検証することです。
研究の方法は、多施設共同で行われた無作為化二重盲検の比較試験で、平均35歳の健常者99名を対象としたものです。これらの方は無作為に、デュタステリド1日0.5mg内服群(33名)、フィナステリド1日5mg内服群(34名)、偽薬(プラセボ、有効成分の入っていないもの)内服群(32名)に割り付けられました。一年間薬剤を内服し、内服開始26週目と52週目および治療終了後24週目に、血中テストステロン値およびジヒドロテストステロン値の測定し、精液検査を実施しました。
結果は、次のようになりました。デュタステリド内服群、フィナステリド内服群では偽薬内服群と比較して、血中のジヒドロテストロン濃度が有意に低下していました。デュタステリドでは94%、フィナステリドでは73%低下していました。また、血中のテストステロン濃度は一時的に上昇していました。精液所見の変化についてですが、デュタステリドおよびフィナステリド内服群では、26週目では有意に総精子数が低下していました(それぞれ、-28.6%および -34.3%)。しかしながら、52週目では、投与前と比較して有意な差がなくなっていました(それぞれ、-24.9%および-16.2%でしたが有意差なしです)。また、投与終了後24週目でも総精子数の変化は投与前と比較して有意な差はありませんでした(それぞれ-23.3%および-6.2%)。内服52週目では、精液量はデュタステリド群では有意に減少していました(それぞれ-29.7%および-14.5%)。精子濃度は減少傾向にあるものの有意な変化はありませんでした(それぞれ-13.2%および-7.4%)。また、デュタステリドおよびフィナステリド投与群では、研究期間を通じて精子運動率が有意に低下しており、6%から12%の低下を認めていました。精子の形態については有意な変化を認めませんでした。
結論として、5α-還元酵素阻害薬であるデュタステリドとフィナステリド内服により血中のジヒドロテストステロンは低下する一方で、精液所見の悪化は一時的であり、薬剤中止後に改善する、としています。
再開から1年ほどで脱毛は抑えられ、初診時より回復させることができました。
この研究では、前立腺肥大症治療で使う通常の用量のデュタステリドとフィナステリド内服により、男性ホルモンの変化と精液所見の変化をみています。この研究も健常者を対象としていますが、精子数が一時的に軽度の低下をきたしたものの、内服継続中に回復し、中止後も元の値を維持していました。一時的に低下したとしても、もとの総精子数が平均で200x106個でしたので、35%低下したとしても基準値(総精子数は39x106個以上がよい)におさまりますので問題にはなりにくいです。一方で精子運動率はどちらの薬剤でも内服中および薬剤中止後24週経過した後でも低下したままでした。治療開始前の精子運動率が平均61%から67%とこちらも良好でしたので、今回の研究で示された12%の低下が起きても基準値(精子運動率は42%以上がよい)におさまりますので、あまり問題になる変化とは言えないようです。以上から、この研究では健常者で精液所見がもともととてもよい方であれば、デュタステリドやフィナステリドを通常量内服しても精液所見が基準値を下回るような悪化は起きにくいという結論になるでしょう。
デュタステリドの添付文書でも全体として精液所見に有意な悪影響がないと記載があります。しかしながら、記載されたデュタステリド1日0.5mg投与27例中2例において、投与52週で精子数が90%低下したこと、投与中止後24週目には改善したとあります。したがって、少なくともデュタステリド(あるいはフィナステリド)内服中で精液所見に異常を認めた場合は中止を検討する必要があると考えられます。
今回ご紹介した論文では男性機能についても検討しています。勃起不全や射精障害は3から6%に発生していますが、偽薬投与群と差はありませんでした。しかしながら、5α-還元酵素阻害薬で起きた勃起不全が薬剤中止後も遷延する場合があることも報告されています(La Torre A et al., Pharmacopsychiatry 2016)。男性機能障害についてもよく理解した上での治療が必要です。
次回は、男性不妊症でフィナステリドを内服していた場合についての論文を紹介いたします。
論文の要旨:
この研究の目的は、フィナステリドの内服を中止した後に、精液所見がどの程度改善するかを検討することです。
不妊症の評価のために受診した男性の診療情報を集めているデータベースから、精液所見や性ホルモンの値を抽出し、フィナステリドの中止前後の変化を解析しました。対象は2008年から2012年の男性症例です。
結果は以下のようになっていました。データベースに登録された4400名の男性患者のうち、27名(0.4%)が男性不妊症の評価のための受診当初にフィナステリドを内服していました。内服期間は平均57.4ヶ月でした。また、内服用量は1日平均1.04mgでした。フィナステリド内服中止後、平均の観察期間6.45ヶ月の間に、平均11.6倍の精子数増加を認めていました。高度乏精子症(精子数
結論としては、フィナステリドは低用量であっても症例によっては精子数の減少をきたす原因となっている可能性がある、としています。このように男性不妊症とされるような方の場合は、フィナステリド中止によって多くの症例で、精子数が劇的に改善しました。ホルモン値や精子運動率、精子形態は有意な変化はありませんでした。精子数が低下している男性においては、フィナステリドは中止すべきであると同時に、挙児希望の男性の場合はフィナステリドの使用に注意が必要です。
デュタステリドとテストステロンの関係性について|こばとも皮膚科
男性の方で薄毛にお悩みの方は聞いたことがあるデュタステリドとフィナステリド。
デュタステリドとフィナステリドは男性型脱毛症(以下AGA)や前立腺肥大の治療に使用される薬で、私たちの身体に関係する重要なホルモンである男性ホルモンに関係する病気に使用されています。
今回の記事では、「デュタステリドの真実を暴く」というテーマで、デュタステリドとフィナステリドの違いや効果、副作用について詳しく解説していきます。
デュタステリドの効果はどれくらい続くのか?長期間の使用について.
デュタステリドとフィナステリドの違いを説明する前に、2つの薬がどのような場所で使われるかを説明します。
2つの薬は主に男性ホルモンと関係する病気に使われる治療薬です。
男性ホルモンの中にテストステロンという代表的なホルモンがあります。
このテストステロンは筋肉質な体型やがっしりした骨格などいわゆる「男性らしさ」を構成するために重要な性ホルモンです。
テストステロン自体のパワーは実はあまり強くなく、ジヒドロテストステロンという活性型の男性ホルモンに変換されることによって強力なパワーを発揮します。
テストステロンがパワーアップするのを止める薬がデュタステリドもしくはフィナステリドです。
では、デュタステリドとフィナステリドは何が違うのでしょうか。
フィナステリドはパワーアップする経路を1個だけⅡ型の5α還元酵素というのを阻害します。
対してデュタステリドはⅠ型とⅡ型2つの経路でブロックすることができます。
ちなみに経路自体は4経路ぐらいあるのですが、そのうち2つをブロックするのがデュタステリドということです。
デュタステリドの効果と副作用【医師監修】 | AGA 植毛コラム
本成分は、主に男性型脱毛症(AGA)の治療に使用される薬剤です。
男性ホルモンの一種である「テストステロン」は、「5α-リダクターゼ」という還元酵素と結びつくことで、「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されます。DHTは、男性胎児の外性器の発育や認知機能、記憶力に関与する一方、毛母細胞の働きを抑制し、AGAの進行に寄与することが知られています。
デュタステリドは、この5α-リダクターゼを抑制する薬剤です。当初は前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、毛母細胞の増殖を正常化し、ヘアサイクルの成長期を延長させることによって、AGAの進行抑制効果が確認され、現在では「」という製品名でAGA治療にも使用されています。その効果はと比較しても高いと報告されています。
本薬剤は2001年に米国食品医薬品局(FDA)によって承認され、全世界で100カ国以上での使用が認められています。日本国内では2015年に厚生労働省の認可を受けています。
デュタステリドはフィナステリドと同様に、医師の診察と処方が必要な医薬品となります。本コラムでは、デュタステリド ..
デュタステリドの服用に際し、性欲の減退や男性機能の低下を懸念される方も多いかもしれませんが、臨床試験では精液量が約20%減少したものの、精子の濃度や形態には影響がないことが確認されています。また、副作用が現れた場合でも、デュタステリドの服用を中止することで回復することが分かっています。
デュタステリドの副作用発現率は、と同程度、または若干高いとされています。これは、半減期が長いため体内に薬剤が長く留まることが影響していると考えられています。服用中に少しでも違和感がある場合は、軽視せずに早めにクリニックへ相談することが重要です。
デュタステリドは主に肝臓で代謝されるため、肝臓に負担がかかる可能性があります。服用中は定期的に血液検査を行い、肝機能を確認することが推奨されます。
なお、デュタステリドは女性や小児には使用できません。また、妊娠中の女性が触れることも避ける必要があります。皮膚からの経皮吸収によって有害物質が体内に取り込まれるためであり、経口摂取よりも高いリスクがあるとされています。
デュタステリドも抗アンドロゲンの一種で、フィナステリドと同じく5αリダクターゼ ..
デュタステリドは有効成分であり、商品名は「」として知られています。
この薬剤は、と同様に5α-リダクターゼを抑制し、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える作用を持っています。
(プロペシアの有効成分)よりも広範囲に抑制効果があるため、より効果的にAGAの進行を防ぐとされています。
なお、フィナステリドとデュタステリドは原則として併用できませんので、いずれか一方を選択して治療を行います。
効果の実感には個人差がありますが、一般的には2~3カ月の服用が必要とされ、
継続的な効果を得るために半年程度の服用が推奨されています。
デュタステリドの内服を中断することで元の状態へと回復します。 Q
デュタステリドは有効成分であり、商品名は「」として知られています。
この薬剤は、と同様に5α-リダクターゼを抑制し、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える作用を持っています。
(プロペシアの有効成分)よりも広範囲に抑制効果があるため、より効果的にAGAの進行を防ぐとされています。
なお、フィナステリドとデュタステリドは原則として併用できませんので、いずれか一方を選択して治療を行います。
効果の実感には個人差がありますが、一般的には2~3カ月の服用が必要とされ、
継続的な効果を得るために半年程度の服用が推奨されています。
世間が抱く「薄毛治療薬」への誤解…専門医が教える「本当の効果」
デュタステリドは4つの経路のうち2つをブロックしてくれ、フィナステリドは1つをブロックしてくれます。
この結果だけ見ると単純にデュタステリドの方が効果が高いと言えますね。
ではここからはデュタステリドとフィナステリドの効果の違いについて解説していきます。
とはいえ、実はデュタステリドとフィナステリドの効果を比較するのはナンセンスな話です。
なぜかというとデュタステリドもフィナステリドもどんどん量を増やしていけば効果が高まっていきます。そのため、どのポイントでの効果を比較するかが難しく単純比較するのは難しいと言えます。
内服治療によりDHTがなくなると、毛根細胞への悪影響がなくなり毛根細胞もゆっくり回復していきます。
20代から50代まで、多くの男性がAGA(男性型脱毛症)に悩まされています。AGA治療薬として注目されているデュタステリドは、強力な効果が期待できる一方、効果を実感できないという声も聞かれます。 この記事では、デュタステリドが効かない理由を、具体的な症例を交えながら徹底解説します。
AGAヘアクリニック(ヘアクリ)公式サイトの【医師監修】デュタステリド(ザガーロ)の効果と副作用とは?服用の注意点も詳しく解説。
一般的によく使われるAGAに対してフィナステリドは1mgで処方されます。
対してデュタステリドは0.5mgで処方されます。
フィナステリド1mgとデュタステリド0.5mgで比較した論文をよく見てみると、デュタステリドの方が若干効果が高いという報告が多いです。
なのでAGAに対しては、デュタステリドの方が若干効果が高いと認識して頂くのが良いと言えます。
やはり経路2つをブロックするデュタステリドの方がパワフルでAGAに対しても効果が高いというのが論文を精査したところの印象です。
デュタステリド:リビドー減少、勃起機能障害(ED)、射精障害、肝機能障害、乳房 ..
遺伝的な体質や、服用方法の誤り、さらには生活習慣まで、様々な要因がデュタステリドの効果に影響を与える可能性があります。もしかしたら、あなたは知らないうちに効果を阻害する行動をとっているかもしれません。
ザガーロ(デュタステリド)が男性ホルモンに作用|AGA治療内服薬
効果を実感できないと不安になるのは当然です。しかし、諦める必要はありません。この記事では、デュタステリドが効かない場合の代替治療法や、効果を高めるための正しい服用方法、生活習慣の改善策についても詳しく解説します。