フォシーガとは?(SGLT-2阻害薬:腎臓病の新しい治療薬として)
また2022年に日本腎臓学会からSGLT2阻害薬をどのように使うかの基準となる推奨文が出されています。
“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラム
ただし、フォシーガの腎保護効果について明らかになっていることと、明らかになっていないことがあり、積極的に使用したい場合とそうではない場合を筆者の主観で以下のように分けてみました。
参考)
HFrEF(heart failure with reduced ejection fraction):収縮機能が低下した心不全
HFpEF(heart failure with preserved ejection fraction):収縮機能が保たれた心不全
最近、 SGLT2阻害剤が腎機能保護作用を持つことが注目されています。 ..
2020年にこの腎臓を保護する効果は糖尿病じゃない腎臓病の患者さんにも効果があるという報告が出て、2021年9月より日本で糖尿病がない腎臓病にも保険適用が通り、医療機関から処方することが可能となりました。
フォシーガは糖尿病の治療薬として使われていましたが、血糖値を下げるだけでなく腎機能を保護する効果も期待され、糖尿病の患者さんには積極的に使用されていました。
Sglt2阻害薬の腎保護効果のメカニズムは、hemodynamic effectとして糸 ..
最近では腎保護作用も報告されており、慢性腎臓病患者にも使用されています。糸球体内圧を低下させて、腎機能低下を抑制することが提唱されています。腎保護作用、心保護作用共に糖尿病の有無に関係なく効果を発揮します。
図2. 肥満モデルで増加したリソソーム内リン脂質蓄積はEMPA投与により軽減する
野生型マウスに対して通常食、高脂肪食、高脂肪食+EMPA負荷を行い、PAS染色、免疫染色(茶色:LAMP1、青:メガリン)、トルイジンブルー染色を行った。PAS染色から高脂肪食で形成された空胞病変はEMPA投与で改善した。この空胞病変はリソソームマーカーであるLAMP1陽性でトルイジンブルー陽性であることからリソソーム内リン脂質であった。
不全の治療薬ともなり得る SGLT-2 阻害薬の作用機序についてまとめてみました。 ..
このようにSGLT2阻害薬は糖尿病以外の疾患の治療に対しても効果が期待できることがわかってきました。また、腎保護作用、心保護作用共に糖尿病の有無に関係なく効果を発揮します。
2015年に発表されたEMPA-REG OUTCOME試験では、心筋梗塞や脳卒中の既往のある2型糖尿病患者に対して、既存の治療薬にSGLT2阻害薬であるエンパグリフロジンを併用することにより総死亡を32%、心血管疾患による死亡を38%、および心不全による入院を35%、低下させることができたという報告でした。これらのリスク低減効果は種類により差はありますが、他のSGLT2阻害薬でも認められています。
腎保護作用が十分に得られない可能性がある。また、本剤投与中にeGFRが低下する ..
研究グループは、近位尿細管におけるメガリンを介したアルブミン再吸収とオートファジーリソソーム系に着目し、EMPAの腎保護作用の機序を検討しました。
腎臓を保護する作用があることもわかりました。(16,18) 体重減少効果
これからも様々な研究が行われると思いますが、最新情報にアンテナを張って、日々学び続けることで患者様により良い治療を還元していきたいと思います。
▽尿中L-FABPはSGLT2阻害薬による腎保護作用の評価項目として、下記のような論文でも活用されています。 ..
近年、糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬は、糖尿病だけでなく、非糖尿病の慢性腎臓病(CKD)進展を抑制することが明らかになっています。また、大規模なメタ解析から急性腎障害(AKI)の発症を抑制する効果も示され、腎臓病治療において大きな注目を集めています。しかし、その腎保護効果のメカニズムは、糸球体過剰濾過改善をはじめとして様々な説が唱えられているものの、確定的なものではありません。また、オートファジーに着目した機序も十分に解明されていません。最近の研究では、尿蛋白の少ない非糖尿病患者さんにおいてもSGLT2阻害薬の腎保護効果が示唆されていますが、現在まで提唱されてきた機序では幅広い腎保護効果の理由は説明できませんでした。
ここ数年の間に臨床で使用される機会が増えた新しい作用機序の薬剤についてお伝えしたいと ..
図1. 研究概略
糸球体過剰濾過により尿細管へのアルブミン曝露が増加すると、オートファジー障害が生じる。SGLT2阻害薬(エンパグリフロジン)は、糸球体内圧低下と全身代謝改善により、尿中アルブミンの質と量を改善しオートファジー障害を改善する。その結果、CKD進展やAKI発症の抑制効果が期待される。
慢性腎臓病の治療薬フォシーガについて考える【腎臓内科医が解説】
病態や飲んでいるお薬から腎機能を逆に悪くするリスクもあるため、これらの判断は時に専門医が行った方が良いもあります
フォシーガ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO
日本においても、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器・免疫疾患を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社については、 をご覧ください。
ダパグリフロジン、日本で初めて慢性腎臓病に承認取得/AZ・小野
フォシーガにより腎臓病の治療は格段に進歩したと考えており、当院でも積極的に使用しております。
それが国際共同臨床試験によって、RA系阻害薬に糖尿病治療薬(商品名・フォシーガ)を併用すると、さらに強い腎保護作用があることが確認された。
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、オンコロジー、希少疾患、および循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマにおいて、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については または、ツイッター (英語のみ)をフォローしてご覧ください。
このお薬は、血糖値を下げる血糖降下薬です。腎臓の近位尿細管での糖の再吸収をおさえることで、過剰な糖分を尿中へ排出させる作用があります。
そんなSGLT2阻害薬に心不全を改善する心保護作用があるということが、近年、言われてきています。当院でも心不全の患者様に対し、SGLT2阻害薬を使用する機会が増えました。
[PDF] 診療情報を利用した臨床研究について 虎の門病院腎センター内科では
交通アクセス
JR・山陽電車「明石駅」下車
神姫バス 明石駅[東3番]乗り場から西神中央駅、三木・社、押部谷方面ゆきに乗車、「変電所前」で下車、枝吉交差点を西へ徒歩約5分
慢性腎臓病に対する SGLT2 阻害薬の腎保護効果・腎臓病進展の抑制効果を検証する.
バイオファーマの一部である循環器・腎・代謝 (CVRM) は、アストラゼネカの主要治療領域の一つであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、世界の何百万人もの患者さんの心血管系の健康と、治療を改善する革新的なサイエンスを継続的に提供し、CVRM疾患の自然経過の緩和もしくは抑制、将来的には臓器の再生と機能の維持の実現を目指しています。
SGLT2阻害剤フォシーガ、慢性腎臓病治療薬開発でFDA ..
最後に、EMPAはオートファジー障害を改善させることで急性腎障害(AKI)に対して腎保護効果を発揮するかどうかを検証するために、タモキシフェン誘導性近位尿細管特異的Atg5ノックアウトマウスを使用し、虚血再灌流傷害によるAKIモデルにおいて評価しました。野生型の肥満マウスで虚血再灌流傷害による腎障害悪化を認めましたが、EMPA投与により腎障害は改善しました。一方、オートファジー不全マウスではEMPAによる腎保護効果は認められませんでした(図4)。これにより、EMPAはオートファジー依存的に腎保護効果を発揮することが示されました。
腎保護など健康維持にも一役買ってくれるお薬です。 当院のフォシーガ料金
SGLT2阻害薬とはナトリウム・グルコース共輸送体(Sodium-glucose cotransporter-2)という腎臓の近位尿細管でのブドウ糖の再吸収に関わるたんぱく質の働きを抑えることで、尿に余分な糖を排出することで血糖値を低下させる薬です。単独で投与する場合は低血糖を誘発するリスクが少ない糖尿病の治療薬として広く使用されています。
SGLT2阻害薬の考えられる腎保護作用の機序 (Heart View 25巻13号)
図4. EMPAはオートファジー依存的に虚血再灌流障害を改善させる
野生型マウス・近位尿細管特異的Atg5ノックアウトマウスに対して通常食・高脂肪食・高脂肪食+EMPA負荷を行い、腎臓に虚血再灌流傷害を行って2日後のPAS染色を示す。野生型マウスではEMPA投与により高脂肪食による腎障害の悪化が改善するが、近位尿細管特異的Atg5ノックアウトマウスではEMPAの腎保護効果が消失した。
フォシーガ/心・腎保護薬となるSGLT2阻害薬 | 医薬広告DataBase
“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第Ⅲ相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。