クラリスロマイシン 発疹のお悩みも医師にすぐ聞ける ; ピロリ菌除菌で薬疹。二次除菌が不安


治療方針:
治療は被疑薬の中止、ステロイド内服、ステロイド外用などがあります。
予防策として、暖房器具を肌に近くに設置しないことです。 治療はあかみ、かゆみに対し、ステロイド外用や抗アレルギー薬内服が有用です。 色素沈着にはビタミンC内服も効果的です。潰瘍もあれば、潰瘍治療も併用します。


クラリスロマイシン・カルボシステインの薬疹について2018/04/04

感染症の治療薬として抗生物質と抗菌薬という言葉があります。 この二つは似ているようで違います。 抗生物質とは、病原微生物を殺す作用をもつ薬の中でも「微生物が作った化学物質」を指します。

抗生物質による副作用で最も多く集積されている副作用が薬疹です。2015年のデータで言うと、副作用全体の58%を占めています。ひとくちに薬疹と言っても、身体の一部に出るものから、全身発疹まで多岐に渡っています。
抗生物質自体が(一般的に)投与日数が長いものではありませんが、薬疹の発生に関しては、1日目~7日目の発生が多い状況です。投与後すぐに発現するイメージがありますが、数日後からの場合も多いため、注意が必要です。





上記は、内服薬で全身に発疹が発症した症例です。治療薬を使っても、皮疹消失まで12日間も掛かっています。抗生物質の注射は、以前は投与前に皮内テストを行なってアレルギーが無いことを確認してから投与することになっていました。しかし、皮内テストの有用性が疑問視され、現在は廃止されていますが、依然としてアレルギー反応が多いことは間違いありません。
また、近年ではヘリコバクターピロリ除菌療法(抗生剤2剤併用)での副作用発現もかなり多く報告されています。




このようなケースでは、どちらの抗生物質が原因なのか掴みにくく、その後にどの薬剤を飲まないほうが良い(禁忌薬剤)のかの判断が難しくなります。

クラリスロマイシン・エリスロマイシン・フルコナゾール; 抗不整脈薬:ベラパミル

薬剤性肝機能障害と言う副作用も多数報告されています。この副作用の場合、自覚症状は乏しく、血液検査を行なう事によって分かる場合が殆どです。強い疲労感や、普段と違った症状がある場合には医師に相談をする必要があると思われます。




このように、自覚症状はありませんが、多くは検査値で見つかる副作用です。投与を継続すると、薬剤性肝機能障害が重篤化する場合があります。内服薬でも発現する可能性があるので、注意が必要です。

●副作用モニター情報〈210〉 偽膜性大腸炎に注意
偽膜性大腸炎は、抗生物質で他の菌が死滅し、結腸周辺で増殖したクロストリジウムディフィシル菌(CD・通称ディフィシル菌)が毒素を出し、びらんなどが生じて起こります。抗生物質の連続投与7日程度で生じるとされ、CLDM[クリンダマイシン, リンコマイシン系]かABPC[アンピシリン, ペニシリン系]の投与で15~28%に下痢を発症、1~3%で菌を確認した報告も。日本での健常成人のクロストリジウムディフィシル菌の保菌率は平均7.6%(4.2~15.3%)です。
欧米ではこの菌は院内感染下痢症の重要な原因菌であり、入院患者の約10%が感染した、という報告もあります。同時多発感染の防止には排泄物などの管理に注意が必要です。
当モニターには、やむをえず連続投与した事例で報告がありました。抗生剤投与には定期的なチェックや、必要に応じた調査・監視が求められます。事例を紹介します。


慢性的に風邪を引き副鼻腔炎が酷くなりクラリスロマイシンから強めの抗生剤服用というを繰り返しています。

第3世代セフェム系抗生物質に、ピボキシル基を持つ抗生物質があります。(先発品:フロモックス、メイアクト、トミロン、オラペネム、メリシンなど)これらの抗生物質は、2012年にPMDAより「小児(特に乳幼児)への投与においては、血中カルニチンの低下に伴う低血糖症状(意識レベル低下、痙攣等)に注意してください」との警鐘が出されています。この副作用は小児(1~5歳)の方に多いと報告されていますので、注目されています。しかし、この系統の薬剤は、年間600万人に処方されていると言われ、副作用は低カルニチン血症だけではありません。民医連の副作用モニターでは、以下のような報告がありました。一般的な抗生物質としての注意も必要です。

診断と疾患概念:
診断:ランサップに含まれるアモキシシリンによる薬疹(多形紅斑型)
ランサップ800はアモキシシリン、ランソプラゾール、クラリスロマイシンの組み合わせ製剤で、ピロリ菌除菌目的で7日間処方されることが多くなっています。それに伴い、ランサップの薬疹の報告も増えており、注意が必要です。
原因薬剤としてはアモキシシリンがもっとも多く、ランソプラゾールも原因となることがあります。
ランサップによる薬疹の特徴として、内服7日間終了して数日後に皮疹が出現するなど、内服開始から皮疹出現までの期間が長いことが特徴です(内服開始9日前後が多い)。また
被疑薬の検査であるパッチスクラッチテストで陽性になるケースも多いです(図5)。
パッチスクラッチテストとは被疑薬を皮膚に貼り、貼った部位が赤く反応するかを判断する検査で、薬剤アレルギー診断にとても有用な検査です。

DIクイズ1:(Q)クラリスによる発疹の既往のある患者への代替薬

●副作用モニター情報〈272〉 ピボキシル基を持つ抗生物質の副作用のまとめ
メイアクト、フロモックス、トミロンは、ピボキシル基を持つ内服用抗生物質製剤です。ピボキシル基は生体内で代謝される過程でホルムアルデヒドを産生します。
建築用材などから空気中に放出されたホルムアルデヒドは、シックハウス症候群やアレルギー性皮膚炎、気管支喘息の原因ともいわれています。内服薬から体内で発生した場合、人体に影響を与えないのか気になるところです。
2006年度に副作用モニターに寄せられたピボキシル基を持つ薬剤の副作用報告は22件。発疹が10件(フロモックス細粒3件、メイアクト小児用2件)と多数を占めました。ほか、下痢が3件、肝障害が3件、吐き気が2件、その他4件でした。小児に多い傾向が見られます。
典型的な症例では、AMPC細粒[アモキシシリン, ペニシリン系]を4日間服用後、メイアクト小児用細粒に変更したその日に発疹が出現。翌日にAMPC細粒に変更したところ、その翌日に発疹の消失が確認されました。不思議なことに、ほかの症例でも中止後1~2日と速やかに発疹などの症状が治癒しているのが特徴です。
この症例ではβラクタム同士の交差反応とは考えにくく、ホルムアルデヒドに暴露している間にだけ起こる炎症反応という解釈が自然なようです。
概して抗生物質製剤によるアレルギーは多く観察されます。最もアレルギーの多い抗生物質としてはセファクロルが知られています。最近、ピボキシル基を持つ薬剤の副作用も目立つ印象があります。各施設での注意深い観察が望まれます。

アナフィラキシー、重症薬疹(中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症)、横紋筋融解症、薬剤性肝障害、薬剤性腎障害、間質性肺炎、無顆粒球症、薬剤過敏症症候群、出血性大腸炎


症状から、抗生剤による薬疹の可能性が考えられた。 今回また服用することで ..

副作用は、添付文書とPMDA資料を参考に、訴えのあるものについてのみ記載しております。

電話:
時間外、休診日は、緊急回線(診察券に記載)にお電話ください。

ピロリ菌除菌薬による薬疹 (武蔵小杉病院 安齋眞一 荻田あずさ)

クラリスロマイシンの副作用はよりで有意に高率であり、また除菌率に差異はないのでを選択するべきとされています。

急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP)は、スティーブンス・ジョンソン症候群、

●副作用モニター情報〈199〉 抗生物質による急性腎不全
ミドシン注射液(リン酸クリンダマイシン)による急性腎不全疑い例1件の報告がありました。
75歳の女性に、肺炎治療のため600㎎/日を投与。投与開始直後からBUN、クレアチニン値の上昇がみられ、4日目には血清カリウム値7.0と高値を示しました。ただちに投与を中止し、ラシックスで利尿を確保、翌日までカリウム値の上昇が見られましたが、その後 速やかに腎機能は回復しています。
リンコマイシン系の本薬は、抗生物質の中では腎毒性の低いものとして知られています。しかしメーカーには死亡例を含む急性腎不全疑い例6例が報告されており、ハイリスク患者に対しては、腎障害への注意が必要です。本例も脳梗塞後遺症と糖尿病の既往があることに加え、投与前のBUNもやや高値を示していました。
薬剤性腎障害では「中毒性(非アレルギー性)」が最も多く見られ、そのうち抗生物質による腎毒性の典型的な臨床症状は急性腎不全です。抗生物質による腎障害を防ぐためには、脱水症状に陥らないようにして、また十分な利尿を心がけること、大量投与を避け、投与量の調節で最小有効濃度を維持すること。またカリウムなど電解質のモニタリングや尿検査によって、腎障害の徴候を見逃さないなどの注意が必要です。

中毒性表皮壊死症、薬剤性過敏症症候群と並ぶ重症型の薬疹である。 ..

●副作用モニター情報〈224〉 アミノグリコシド系薬剤の難聴の副作用について

アミノグリコシド系薬剤の第8脳神経(内耳神経)障害は有名な副作用です。
被疑薬である硫酸カナマイシン注では、副作用発現のリスク要因の高い高齢者(60歳以上)・腎機能低下した患者への投与量は1回0.5~0.75gとするよう記載されています。高齢者への投与量は個別性があるため、ともすれば成人量投与で医療がされやすいので注意が必要です。
産科・小児科などを除いた病棟では、高齢者が多く、そのリスクを抱えています。
たとえば、塩酸バンコマイシン・ループ利尿剤・白金含有抗がん剤等も、高齢者には副作用が増える可能性があり、注意が必要です。
医薬品の供給と調剤という薬剤師の仕事のうち、調剤の概念は処方監査と医薬品の調整に留まらず服薬指導へと拡大し、さらに医薬品の適正使用推進と医薬品を 使用した患者の安全管理(副作用・相互作用回避)へと発展してきています。投与量や投与間隔、医薬品の選択などに薬剤師がかかわれるシステムも必要です。

入院治療を要した多形紅斑型薬疹, 播種状紅斑丘疹型薬疹の ..

●副作用モニター情報〈316〉 ロセフィン®静注用(セフトリアキソンナトリウム)による血小板減少症
ロセフィン®は広域スペクトルを有する第3世代のセファロスポリン系抗生物質で、1日1回投与が認められているため、外来も含め使用機会が増えていると思われます。2007年11月には小児への1日1回投与も可能になりました。
2008年度の当副作用モニターには、発赤・発疹、掻痒感、薬疹、薬剤熱、喘息様症状・喉頭浮腫の過敏反応を生じた9例が報告されました。また、咳(喉の違和感)、薬剤性肺障害が各1例、血液障害では血小板減少症が1例、報告されています。


血小板機能異常は、広域スペクトルのβ-ラクタムでもみられます。また、非置換性N-メチルチオテトラゾール(NMTT)側鎖をもつセファロスポリン(セフォペラゾン・セフメタゾール等)は血小板機能を変化させることがわかっています。NMTT[N-methylthiotetrazole]側鎖と構造が似たN-メチルチオトリアゾン環を有する薬剤 (ロセフィン)は、用量依存性にビタミンK依存性凝固因子を阻害することが知られています。
これらの薬剤を投与する際は、血液障害に対する観察が必要です。出血の危険のある患者では、止血系(プロトロンビン時間、出血時間)のチェックが不可欠です。
上記の症例では黒色の吐物がみられ、消化管出血が疑われました。90歳代の高齢者に1日4gの投与では、腎機能障害への注意も必要だったと思われます。

【抗菌薬】ペニシリンアレルギー、 セフェムアレルギーの対応と代替薬

●副作用モニター情報〈312〉 ミノサイクリンの副作用は投与量に注意
ミノサイクリンの副作用では、脳圧上昇による頭痛や前庭毒性[聴器毒]によるめまい・運動失調・悪心・嘔吐、肝機能障害がよく知られています。
2008年度に民医連副作用モニターに寄せられた同剤の副作用は、内服薬と注射薬を併せて18症例でした。内訳は下の表の通りです。
ほとんどの症例が前庭毒性による副作用と推察できます。また、投与量が1日200mgの報告が多数を占めることも特徴です。抗生物質治療が見直され、 200mg/日の投与が増えているか、マクロライド耐性マイコプラズマが登場し、外来通院患者の肺炎の治療では、マクロライドよりミノサイクリンが多用されているためかもしれません。
前庭毒性は、投与を中止すれば速やかに回復しますが、非常に不快な症状です。200mgを処方する際にはあらかじめ副作用を説明し、治療を成功に導くよう工夫が求められます。また、ミノサイクリン開始後に頭痛薬が処方されているケースでは、副作用を疑ってみましょう。
余談ですが、筆者は「親知らず」抜歯後、血餅が剥がれ感染を起こし、ペリオフィール歯科用軟膏2%®(ミノサイクリンとして10mg)を残孔に充填する 治療を受けました。その数分後から2~3日間、圧迫されるような頭痛・めまいが続きました。前庭症状だと思いながら過ごしたものです。

Stevens-Johnson症候群, TEN, DIHS/DRESS→投与回避 ..

カルバペネム系抗生物質と抗痙攣薬の相互作用に関して、以下のように取り上げました。
●副作用モニター情報〈356〉 バルプロ酸ナトリウムとカルバペネム系抗生物質との相互作用
バルプロ酸ナトリウム(以下、バルプロ酸)は、各種てんかん、精神神経系疾患の治療薬として有効性が認められていますが、重要な相互作用が報告されており、使用にあたっては十分な注意が必要です。
バルプロ酸とカルバペネム系抗生物質(パニペネム、メロペネム、イミペネム、ビアペネム、ドリペネム、テビペネム)との併用は禁忌です。
バルプロ酸とカルバペネム系抗生物質との相互作用の機序は明らかではありませんが、血漿タンパク結合率の競合やカルバペネム系抗生物質により、肝臓でのバルプロ酸のグルクロン酸抱合代謝が亢進するなどの報告があります。
バルプロ酸の有効血中濃度は、40~120μg/mLです。カルバペネム系抗生物質の併用で血中濃度が大幅に低下し、けいれんが再発した症例が報告されています。
バルプロ酸とカルバペネム系抗生物質を併用したことでけいれん発作を誘発した症例を、抜粋し示します(表)。併用前の血中濃度は症例1・2が不明、3は63μg/mLでした。いずれも薬剤師から医師へ問い合わせを行っていますが、感染症治療を優先させるために併用されました。

CAM (クラリスロマイシン) · AZM (アジスロマイシン)

ただし、強い副作用(腹痛を伴う下痢、発熱、発疹、喉頭浮腫、出血性腸炎)も〜程度発症します。この場合は、直ちに薬の服薬を中止して、主治医の診察が必要になります。

小森絢子, 池澤善郎:紅斑丘疹型・湿疹型・多形紅斑型薬疹の違いは何か

副作用としての薬疹は治療の〜程度に認められます。その原因薬剤として最も高頻度なものはペニシリンです。

上記2つのお薬は薬疹検査で大丈夫だったものです。 ご多忙中、お手数ではござい ..

クラリス(一般名:クラリスロマイシン)とはマクロライド系の抗生物質です。従来のマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンを改良してできたものであり、ニューマクロライドともいわれています。抗生物質の代表といえるのはβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系等)ですが、マクロライド系も肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなど多くの細菌に対して効力を発揮します。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器系の領域を中心に多くの診療科で処方されています。多くは咽頭炎・肺炎・中耳炎などに対する処方です。消化器領域ではピロリ菌の除菌薬としても数多く処方されています。皮膚科領域においては、感染を伴う、表在性/深在性皮膚感染症、リンパ管/節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍などの疾患に対して選択されることがあります。