SPACE ADVANTURE COBRA VOL. 6 タイム・ドライブ、寺沢武一


だからレディーは幻影ではあっても、コブラを惑わすような偶像ではない。偶像とは、例えば、ジョンソンが夢想していた「ボインのメイド・ロボット」のこと。もちろん、失われた愛情の対象という意味では、イコンには違いない。戦いに疲れた海賊を慰め、励まし、英気を吹き込む、一つの姿。


『コブラ』で最初に読んだ話は、「ラグボールの巻」。めった ..


このアニメは私が小学6年の秋から、中学1年の春にかけて放映された。第一回を見た記憶はちゃんと残っているが、終わりはあまり記憶に無くて「いつの間にか終わった」という印象が強い。それでも特に中学校に上がってからは、短い期間であったとはいえ同級生達の間でこのアニメが話題になることが多かった記憶がある。
前項で偉そうに語った私だが、実はこの漫画にいつ出逢ったか実は全く定かでない。恐らく映画化されたあと、テレビアニメが放映される前後にそれに合わせて読んでいたのだと思う。その時の記憶は正直言うと「わけわからん」というものであった。ストーリーが小学生から中学生に向けての世代にとっては少し難解なところを途中から読んだというのが最大の理由だろう。その上でこの漫画の連載スタイルが断続的だったことが拍車を掛けている。だから私はアニメでしか「コブラ」という物語を理解できなかったというのが正解だ。
それに加え、当時連載していたストーリーとテレビアニメで放映されたストーリーが違ったことも私を混乱させていた理由だ。これは今回作品を取り上げるに当たっていろいろ調べてみて初めて知ったのだが、テレビアニメになったストーリーは1978~1980年頃に「週刊少年ジャンプ」に連載されたもので、私が「週刊少年ジャンプ」を読んでいた頃には、その続きとなるストーリーが連載されていたのである。
このような記憶もあってこのアニメは「全部見直したい」と考えていたアニメのひとつである。勿論当時見たストーリーなどはあまり覚えてなくて、実際に見てみると「あったあった!」ということになってくるのではないかと思う。この作品で私の目を引いたのは、「週刊少年ジャンプ」では他に見た記憶のない「SF」だったこと。作中に出てくる宇宙船などが細かく、カッコ良く描かれていてストーリーよりそっちばかり見ていた記憶がある。その上で前述の通り、アメリカンコミック風の迫力のある画にはストーリーが解らなくても引き込まれる魅力はあった。
さて、いろいろ語ったが、今回この作品を取り上げたもう一つの理由は正直に語っておかねばならない。それは前回取り上げた「クレヨンしんちゃん(劇場版) アクション仮面VSハイグレ魔王」を見たら無性に「スペースコブラ」が見たくなったということだ。もちろん目当ては悪役ではなく主役でカッコイイ野沢那智さんの声を聞くこと。氏の声で私の印象に最も強く残っているのは、このテレビアニメ版の「コブラ」の声だったのだ。

レディーが体現しているものは、エメラルダ姫一人の記憶ではなく、これまでコブラが出会い、失くしたすべての女性かもしれない。彼が愛した女性はことこどく、しかも惨い姿で殺された。彼女たちを悼むコブラの記憶の結晶が、アーマロイドに封入されているのではないか。“Lady”という普遍性を感じさせる呼び名もそれを暗示する。

偶像とは、例えば、ジョンソンが夢想していた「ボインのメイド・ロボット」のこと。

エメラルダ姫は死んだ。そして、レディーが生まれた、コブラの記憶から。その記憶はアーマロイドの姿をまとい、現実化している。

レディーに埋め込まれているのは、コブラの記憶ではないか。コブラが大切に抱えていたエメラルダ姫の記憶。言葉をかえれば、レディーは、コブラの記憶と想像を具現化したもの。精神力をエネルギーに変換するサイコガンから記憶を注入する場面が思い浮かぶ。

Space Cobra Program Description and Final Episode

こんなことを考えながら、あらためてレディー誕生の場面を読みかえすと、レディーのライブメタル・ボディーに埋め込まれているものは、エメラルダ姫の記憶ではないような気がしてくる。レディーが生身の神経を持ったサイボーグとすれば、生身の女性と恋に落ちるコブラを見せるのは、かわいそうでならない。同じように、レディーがエメラルダ姫の記憶を缶詰にしたものに過ぎないとすれば、生きていないものを死んでいないように思わされるコブラも気の毒になる。


当サイトでは色々なジャンルのアニメを扱ってきた。名作アニメ、SF、ギャグ、スポーツ(野球)、魔法少女…まだまだ抜けているのは、以前「あまり興味が無いので見送る」としたアクションものだ。そのアクションものの中でもガンアクション漫画として名高い「週刊少年ジャンプ」連載の「コブラ」を原作に持つ、この作品を今回は取り上げたいと思う。

我々の世代の人にとって子供の頃の思い出に欠かせないひとつの漫画雑誌は、誰がなんと言っても「週刊少年ジャンプ」だろう。考えられる様々なジャンルの漫画が連載され、少年時代の我々はこれに夢中になって発売日が楽しみだった記憶がある。
当時大ヒットとなった「Dr.スランプ」を筆頭に、現在も連載が続く通称「こち亀」、強烈なギャグで我々を笑いの渦に巻き込んだ「ハイスクール!奇面組」や「ストップ!ひばりくん」、サッカー少年を虜にした「キャプテン翼」、格闘技なら「キン肉マン」、下ネタなら「シェイプアップ!乱」…キリが無いのでこの辺りにしておくが、思い付くだけでも多くの漫画のタイトルが思い付く。今回の作品決定はまずあの頃の「週刊少年ジャンプ」出身作を取り上げて少年時代の思い出に浸りたいと考えた。
そしてその「週刊少年ジャンプ」に、ひとつだけこの漫画雑誌とは大きく路線が異なるアダルティな作品があったのを強く覚えている。それが今回取り上げる「スペースコブラ」の原作漫画、寺沢武一原作の「コブラ」だ。
物語は一人の宇宙海賊の物語である。主人公「コブラ」は左腕に「サイコガン」と呼ばれる銃が仕込まれており、これを武器に宇宙を飛び回るというストーリーだ。連載が長期にわたっていて多くの物語が内包されているため、大まかなあらすじというとこの程度しか語れない。1978年に連載がスタートして、掲載誌を変えながらまだ完結していないと言うのだから、本当に息が長い漫画である。恐らく「SF」漫画では最長寿でないかと思われる。
この漫画の特徴的なところは、少年誌掲載の漫画としては珍しく「大人」が主人公であることだろう。多くの男の子向けの漫画が読者層と同世代の主人公を「等身大」で描くことで、読者の支持を得てきた。だがこの「コブラ」ではそのセオリーを破り、少年達が「憧れ」の対象となるべく主人公を描いている。
そしてなんと言っても作画の迫力と美しさだ。主人公コブラはストーリーの都合上、決してハンサムではないのだが逆にそこが上手く味を出していてカッコイイし、劇中に出てくる女性は魅力的に描かれ「週刊少年ジャンプ」の読者である少年達の心を掴んでいる。そしてストーリーも迫力に満ちていて、途中からでも興味深く読みいってしまう内容であることは、私の兄が夢中になっていたことからも容易に想像できる。こんな凄い漫画だからこそ、当時週刊連載が不能で断続的な連載に留まったのは、現在だからこそ理解できる。

今回はそんな80年代を代表する漫画を原作に持ち、現在でも根強い人気を持つ漫画をアニメ化した「スペースコブラ」をこのサイト独自のフォーマットで考察し、この作品の人気の謎に迫りたい。

アーマロイドになったレディが「ウエストのサイズは変わってないわ」と言う所が笑えた

作詞・冬杜花代子 作曲/編曲・大野雄二 歌・前野曜子
最初のところは「あれー?こんなオープニングだったかな?」とちょっとだけ思ってしまったが、聴いているうち、見ているうちにだんだん私の記憶が蘇ってきた。そうそう、このオープニングのボーカルがとても色っぽくて、なんか恥ずかしかったのと大人の世界を垣間見たような気がして見ていた。前野曜子さんがそう歌ったのか、それともそういうメロディで作曲されたのかは解らないけど、とにかくメロディより色っぽさを前面に出した曲で「SFアニメ」の主題歌にしておくには勿体ないと当時は思ったものだ。まぁ、当時の小学6年生相手じゃ横文字が多い歌詞だけで「大人」を感じてしまうというのもあったと思うけど。
その横文字が実は今回の視聴でも聞き取れていない。特に「♪コーブラー」の部分に出てくる横文字は、画面に歌詞表示もない上、流暢に歌われているので根っからの日本人の私には聞き取りにくいのだ。中学生時代の同級生はここを「♪振り向くーっ」と勝手に和訳して歌っていた記憶も、自分の中にハッキリ残っている。
背景画像はコプラのキャラが上手く演出されている。ストーリーの都合上ハンサムにできない顔、それでもカッコイイその仕草、サイコガンを放つときの迫力、敵と対峙するときの緊張、この物語の要素の中で「美しい女」以外は全て詰まっているオープニングだ。そして相棒レディの存在も忘れず上手く描いていて、見た人を物語に引き込む力のある強烈なオープニングであると言いきっていい。
それにしても、歌詞表示の「翳」という文字が手作り感が強くて、いま見ると「時代」を感じて笑ってしまうなぁ。

レディーが「生きていない」とすれば、三年ものあいだ、召使ロボットのなかに隠れていたことも、目の前でコブラが生身の女性と次々恋に落ちていくことも、合点がいく。


(コブラ)」 -グッと来たセリフ②- 「しかしな、レディ。 人間 ..

コブラにとって、レディーとは何か。レディーは、そもそも何者か、人間か、ロボットか。最も重要な脇役であるのに、『コブラ』全編を通じて、レディーの存在は謎めいている。過去を明らかにした本書を読んでも、その謎は深まるばかり。

コブラが正体を隠して「ジョンソン」として地球でサラリーマン生活をしていた間は、メイド ..

「相棒」という呼び名にこだわるのは、コブラとレディーの関係に隠れた秘密がそこにあるような気がするから。

COBRAのヒロインアーマロイド・レディは当初ロボットのメイドに偽装していた。 ..

「相棒」という呼び方は、コミックス版の最初でコブラ自身が使っている。「相棒」とは、ルパンにとっての次元大介や、バンバンにとってのホージーのように、同性で、半ばライバルのような関係を感じさせる。異性のパートナーにはめったに使われない。そう思っていたところ、日経新聞『私の履歴書』で、俳優の仲代達也が亡くした妻を「相棒」と呼んでいる文章を見つけた。同業であると、配偶者を相棒と感じる人もいるらしい。

こちらは単なるお手伝いロボになるが、おおむねやってることは同じであろう。

B5版シリーズでは、初期の作品をカラーCG化したものと新作品が混ざっている。この第6巻は、初期シリーズにはない作品。コブラの相棒、レディーの過去が明かされる。

だが待ち伏せに合い、半数がカオス兵の攻撃に倒れ、残ったのは二つの頭脳をもつロボット ..

警戒を解くためにベッドインでもしなければ強く印象に残らないであろう首すじの南十字星のようなほくろの連なりの他、コーヒーの砂糖の数や父親の嗜好品と同じだったトルコ産葉巻の話題などを出していた。コブラがこうした行動に出たのはレディ=エメラルダ以外ではドミニク=シークレットのみである。

ホントだ、、、 恥ずかしい、、、 ジャンゴ見直します! コブラ ..

寧ろ、この時点ではコブラがレディの正体を知らなかったことも含めてそう考えるのが自然と思われる描写であった。

それは…と説明し、結局コブラはそのロボットを購入した。そして ..

これ以前にもアニメ版の方での『ロボットはいかが?』の回で惑星中のロボットが操られて暴走している状況でレディは何ともないという描写があったりしたことがあったが、その時はコブラ自身もそれどころではない状況だったため特に指摘せず。

メイドインアビスっていうアニメにめっちゃハマったんですけど、以下の条件.

レディーはアーマロイドと呼ばれている。アーマロイドという言葉も、ラグボール同様、おそらくは作者、寺沢武一の造語。装甲したアンドロイドという意味とすれば、戦う海賊コブラの「相棒」らしい。アンドロイドとは、限りなく人間に近いロボットのこと。あくまでもロボットであり、人間の脳や神経を持つサイボーグや機械化人間とは根本的に違う。